137
※大阪駅 環状線ホームの駅名標。大阪環状線のラインカラーである赤色が使用されています。

2014年8月6日に、JR西日本から発表された 「路線記号」 の導入。

琵琶湖線・JR京都線・JR神戸線は「A」、大阪環状線は「O」、などといったように、各路線にアルファベットを付与するというものです。

路線図だけでなく、駅での案内表示や電車の方向幕も 路線記号を活用した新たなデザインのものに取り替えられるとあって、これだけでも衝撃的なのですが、個人的に それ以上に驚きだったのが 「ラインカラーの拡充」 でした。

【JR西日本 プレスリリース】
近畿エリア・広島エリアに「路線記号」を導入します


広告


2014年8月現在、近畿エリアでラインカラーが設定されているのは、以下の14路線です。

琵琶湖線、JR京都線、JR神戸線・・・青色
大阪環状線、JRゆめ咲線・・・赤色
JR宝塚線・・・黄色
JR東西線・・・桜桃色(以下、ここではピンク色と表記)
学研都市線・・・黄緑色
大和路線・・・緑色
阪和線・・・オレンジ色
関西空港線・・・青色
嵯峨野線・・・紫色
JR奈良線・・・茶色
おおさか東線・・・ブルーグレー

それ以外の路線は、これまでラインカラーが設定されておらず、路線図におけるラインカラーは灰色となっており、駅名標は JR西日本のコーポレートカラーである青色が使用されていました。

しかし、「路線記号」 の導入と合わせて、これまで  「灰色」 だった路線にも、ラインカラーが設定されることになったのです。

ラインカラー拡充後の路線図はどうなるのかというと・・・


JR線 近畿エリア路線図
※JR西日本のプレスリリースより引用。(下の広島エリアの図も同様)

なんてカラフルな路線図!!!

これまで、北陸線の敦賀~長浜駅間、山陽線の姫路~上郡駅間、赤穂線の相生~播州赤穂駅間は、愛称が設定されておらず、ラインカラーなしの 「灰色」 路線でした。

新快速が敦賀~播州赤穂・上郡駅間を走行し、事実上1つの路線と化していることから、琵琶湖線・JR京都線・JR神戸線と同じ 青色のラインカラーが設定されるようです。

湖西線は、車窓から琵琶湖がよく見えるからなのか 水色、草津線は、路線名に 「草」 が入っているからなのか 黄緑色、関西線(加茂~亀山)は濃い紫色、和歌山線は薄いピンク、万葉まほろば線は濃い赤色(?)、播但線はワインレッド(?)となっています。

きのくに線の和歌山~御坊駅間にも、水色のラインカラーが設定されるようです。


加古川線と姫新線(姫路~上月駅間)は、現在もラインカラーが設定されていますが(加古川線は青緑色、姫新線は朱色)、これまではなぜか駅名標でしか使用されず、路線図では灰色になっていました。
ラインカラーの拡充で、路線図でも青緑色・朱色のラインカラーがそれぞれ使用されることになります。

福知山線では 現在、 「JR宝塚線」 の愛称が付けられた区間(尼崎~篠山口駅間)のみ ラインカラーが設定されていますが、拡充後は これまで灰色区間だった篠山口~福知山駅間も含め、全線で黄色のラインカラーが設定されることになります。

山陰線の園部~福知山駅間にも、「嵯峨野線」 区間(京都~園部駅間)と同じ 紫色のラインカラーが設定されるほか、綾部駅から分岐する舞鶴線にも オレンジ色のラインカラーが設定されるようです。

ラインカラー拡充後も 近畿エリア内でラインカラー 及び 路線記号が設定されないのは 羽衣線、和田岬線、紀勢線の和歌山~和歌山市駅間、きのくに線の御坊~新宮駅間、山陰線の福知山以西、播但線の寺前~和田山駅間です。

※2019年7月17日追記※
きのくに線は 和歌山~新宮駅間の全区間で水色、山陰線は 京都~城崎温泉駅間が紫色、城崎温泉駅から鳥取方面は黄緑色(山陰エリアのラインカラーを使用)となりました。
播但線も、姫路~和田山駅間の全区間であの色(ワインレッド?)となっています。



自分はこれまで、湖西線にもラインカラーを設定してほしいと思っていましたが、まさか 京阪神地区(アーバンネットワーク)の ほぼ全ての路線に設定するとは驚きました!

しかも、きのくに線や 山陰線の園部以北、福知山線の篠山口以北、舞鶴線といった 京阪神地区エリア外にもラインカラーを設定するとは、全く予想していなかったです。

JR西日本も ずいぶんと思い切ったことをしたなぁと感心します。



新たにラインカラーが設定される路線だけではありません。
路線記号の導入に伴って、ラインカラーが変更される路線が2つあります。

1つは、JRゆめ咲線
現在 大阪環状線と同じ赤色となっていますが、環状線と区別するため、紺色のラインカラーが設定されます。

そしてもう1つは、学研都市線
現在 黄緑色のラインカラーが設定されていますが、拡充後の路線図では、なんと JR東西線と同じピンク色に変更されているのです!

学研都市線とJR東西線は、京橋始発・終着と直通快速を除くほぼ全ての電車が 尼崎以西~四条畷以東で運用されており、事実上1つの路線と化しています。

そのため、琵琶湖線・JR京都線・JR神戸線のように ラインカラーを統一しようという考えも分かるのですが、よりによって、なんでJR東西線の方に合わせてしまったのか・・・

確かに、黄緑よりピンクの方が区別しやすいかなとは思いますが(京橋駅においては、逆に環状線と区別しにくくなるような気が・・・)、学研都市線の方がはるかに歴史の長い路線だというのに、これでは 開業してまだ17年しか経っていないJR東西線に食われてしまった印象を与えます。

草津線に黄緑のラインカラーを取られてしまったのでしょうか?

学研都市線=黄緑色のイメージが強いので、今回の変更は 個人的にかなりショックです。

拡充後の路線図を見ても、ピンクに染まった学研都市線は とても違和感がありますね。


JR線 広島エリア路線図
広島エリアでは、広島駅を中心とした4つの路線でラインカラーが変わります。

山陽本線は、現在 青色になっていますが、変更後は、広島駅を境に 岩国方面(広島~岩国駅間)が赤色、西条方面(広島~白市駅間)が緑色と分かれます。

呉線の広島~広駅間は、緑色→黄色、芸備線の広島~狩留家駅間は赤色→紫色、可部線は紫色→青色(路線図を見たところ、実際の色は水色に近いでしょうか)と、それぞれ変化。

現在の広島エリアのラインカラーは 駅に掲示されている運賃表でしか使用されておらず、駅名標は 全路線で青色、さらに 車内の路線図も運賃表と異なる色だったりと バラバラでしたが、路線記号の導入に伴って、これらのラインカラーが統一されることになります。

個人的に、変更後のラインカラーの方が見やすくて良いですね。


以上、ラインカラーの拡充・変更について書きました。

やっぱり、ラインカラーが設定されると、路線に対するイメージが大きく変わりますね。

ラインカラーが設定されていなかった灰色路線や 広島エリアでは、青色の駅名標が順次 新しいラインカラーのものに取り替えられるので、駅名標を撮り集めるのが楽しくなりそうです(笑)

そのうち、岡山・福山エリアでも 路線記号&ラインカラー設定の話が出るのでしょうか?
(こちらも現在は なぜか路線図でしかラインカラーが使用されず、駅名標は全路線で青色)

今回のラインカラーの拡充・変更と 路線記号の導入は、今年度に行われる予定です。

おそらく、来年春のダイヤ改正あたりからではないかと思います。

大きく変わるJR西日本の近畿エリアと広島エリア、今後が楽しみですね!





余談ですが、以前 このブログで "LED発車標のことを 「電光掲示板」 という呼び方で統一している理由は 「発車標」 という言葉が鉄道ファンにしか分からないから"、と書きましたが、よくよく考えたら、「駅名標」 という言葉だって鉄道ファンにしか分からないということに気づきました。

「駅名看板」 や 「駅名表示板」 の方が分かりやすいとは思うのですが、個人的に、「駅名標」 という言葉の方がしっくりくるんですよね。う~ん....(-"-;A



※2016年2月8日追記※
岡山・福山エリアと山陰エリアでも 路線記号と新しいラインカラーの導入が決定しました!
詳しくは、以下の別記事をご覧ください。




広告