JR西日本 ICOCAエリア(JRおでかけネットより) 2019

※2019年4月時点のICOCAエリア(JRおでかけネットより)

※ICOCAエリアでは、ICOCAのほか、Suica・PASMO・PiTaPa・Kitaca・TOICA・manaca・SUGOCA・nimoca・はやかけん といった、全国相互利用カードが利用可能です。(以下、「ICカード」 は これら10種類のカードのことを指します)


JR西日本は 2015年以降、ICOCAエリアの拡大に躍起になっており、ICカードの使える駅を 毎年増やしています。

関西では、きのくに線(主に特急停車駅)や、加古川線(加古川~西脇市)、播但線(姫路~寺前)、姫新線(姫路~播磨新宮)、草津線(貴生川~柘植)、和歌山線(高田~五条)などが 新たにICOCAエリアに編入され、多くの駅でICカードが使えるようになりました。

和歌山線 五条~和歌山駅間は、2020年春から ICカードが使えるようになる予定です。



そんな中、2019年になっても ICOCAエリアの拡大が一向に進まない地区があります。

JR西日本 福知山支社が管轄する 北近畿地区 です。


ICOCAエリア2019(上半分)
※京都府や兵庫県を中心としたJRの路線図。 上の方は ICOCAエリアに入っていない線区が多いです。


福知山支社が管轄しているのは、主に 京都府北部や 兵庫県北部の線区。

JR宝塚線の新三田~篠山口駅間や 播但線 全線も管轄しています。

大阪への通勤路線である JR宝塚線 篠山口駅以南や、姫路に近い 播但線 寺前駅以南こそ ICOCAエリアになっていますが、京都府北部や兵庫県北部は ICカードが使えない 「空白地帯」 が広がっているのです。


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※綾部駅の改札口。 有人改札となっています。(2019年4月撮影)


一体 いつになったら 北近畿地区にICOCAが導入されるのか・・・と気になっていたところ、ビッグニュースが!

2019年7月9日、JR西日本が公式ホームページで、「北近畿エリアでICOCAが使えるようになる」 と発表しました。


【JR西日本 ニュースリリース】
北近畿エリアで 「ICOCA」 がご利用できるようになります!

【京都新聞の記事】
JR西のイコカ、北近畿エリアで利用拡大へ 21年春から


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JR西日本によると、新たにICOCAが使えるようになるのは 以下の線区・駅です。


JR西日本 北近畿地区 ICOCA導入(JR西日本 ニュースリリースより)

※上の図は、JR西日本 ニュースリリースより引用。


福知山線 
篠山口~福知山駅間の各駅(丹波大山・下滝・谷川・柏原(かいばら)・石生(いそう)・黒井・市島・丹波竹田・福知山)

山陰本線 
園部~胡麻駅間の各駅(船岡・日吉・鍼灸大学前・胡麻)
胡麻~城崎温泉駅間の特急停車駅(綾部・和田山・八鹿・江原・豊岡・城崎温泉)

舞鶴線  西舞鶴駅、東舞鶴駅

播但線  生野駅、竹田駅

以上、計23駅。


綾部・和田山・八鹿・江原・豊岡・城崎温泉・西舞鶴・東舞鶴・生野・竹田の各駅は、ICOCA導入後も ICOCA定期券が使えません

福知山駅は、福知山線  篠山口・宝塚・尼崎方面のみ ICOCA定期券が利用可能となります。

京都新聞の記事によると、福知山駅には自動改札機を、それ以外の駅には IC専用改札機を設置するとのことです。


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※きのくに線 海南駅の自動改札機。


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※きのくに線 御坊駅のIC専用改札機。


やっと 北近畿地区にICOCAが導入されますね!

非常に喜ばしいことですが、欲を言えば もっと早くに導入してほしかったです。

特に福知山駅や綾部駅は、京都から比較的近い主要駅なので、これまで ICカードが使えなかったのが不思議なくらいでした。


北近畿地区にICOCAを導入するなら、きのくに線 海南~新宮駅間のように、まずは特急列車の停車駅に絞って導入するだろうと予想していました。

福知山線 篠山口~福知山駅間の全駅や 山陰本線 園部~胡麻駅間の各駅にICOCAを導入するとは意外です。


境線のような 「車載型IC改札機 (車内にIC改札機を設置する) の導入は、今回は見送られました。

城崎温泉駅から先の特急 「はまかぜ」 停車駅(竹野駅・香住駅・浜坂駅)へのICOCA導入が見送られたのは、個人的にちょっと残念です。


大阪近郊区間


今回のICOCAエリア拡大に伴って 「大阪近郊区間」 が拡大するのではないか と言われていますが、きのくに線へのICOCA導入後も 大阪近郊区間に変化はなかったので、今回も変わらないだろうと思います。

もし 大阪近郊区間が北近畿地区に拡大すれば、大回り乗車できる範囲が広がることになります。

例えば、姫路駅から東姫路駅までの140円切符を使って、姫路→播但線→和田山→山陰本線→京都→JR京都線・JR神戸線→東姫路 といった経路で移動することが可能になるかもしれません。

また、大阪駅から京都駅へ行くのに 福知山線・山陰本線を経由する大回りをしても JR京都線経由の運賃でOKということになるでしょう。


ただ、大阪近郊区間になると 途中下車ができなくなる というデメリットもあるんですよね。

JR東日本は Suica首都圏エリアの拡大に伴って 東京近郊区間を拡大しましたが、新宿駅から松本駅まで行く場合でも途中下車ができなくなり、不満の声も出ています。


サービス開始時期は 2020年春か夏か・・・ と思いきや、まさかの2021年春

今から2年後。 まだまだ先ですね。

香住駅や浜坂駅など、北近畿地区で 今回 ICOCAの導入が見送られた駅は、サービス開始時期が さらにさらに先になるわけで、気が遠くなりそうです。


以上、北近畿地区へのICOCA導入について書きました。

2019年現在、関西でICOCAエリアに入っていない線区は、北近畿地区と和歌山線を除くと、きのくに線 海南~新宮駅間の特急通過駅や 関西線 加茂駅以東(柘植駅を除く)、加古川線 西脇市~谷川駅間、姫新線 播磨新宮駅以西、小浜線ぐらいでしょうか?

個人的には、山口県内でのICOCAエリア拡大も、できるだけ早く進めてほしいものです。

県内でICカードが使えるのは 下関・南岩国・岩国・和木の4駅だけ」 という状況から いつになったら脱却できるのやら・・・


※2019年9月1日追記※
JR西日本から、和歌山県内の さらなるICOCAエリア拡大について発表がありました。
きのくに線 海南~紀伊田辺駅間の特急通過駅で、2020年春からICカードが使えるようになります。



※2019年11月7日追記※
JR西日本から、山口県内のICOCAエリア拡大について発表がありました。
山陽線 南岩国~徳山駅間の各駅で、2022年春からICカードが使えるようになります。



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