2019年9月20日、JR東日本・JR東海・JR西日本が、「3社で協力して、在来線および新幹線におけるIC定期券のサービス向上を図る」 と発表しました。
このブログでは、その内容について 3回に分けて取り上げたいと思います。

※2019年10月12日追記※
文章を追加しました。



TOICAエリア 2019年春~

※上の図は、2019年9月現在のTOICAエリア。

※Suicaエリア、TOICAエリア、ICOCAエリアでは、以下の全国相互利用カードが利用可能です。
Kitaca・Suica・PASMO・TOICA・manaca・ICOCA・PiTaPa・SUGOCA・nimoca・はやかけん
(以下、「ICカード」 は これら10種類のカードのことを指します)



JR東海の在来線でICカードが使える 「TOICAエリア」 。

その最西端は 東海道線 米原駅の1つ手前の醒ケ井駅。
最東端は、東海道線だと 熱海駅の1つ手前の函南駅。 御殿場線だと 国府津駅の1つ手前の下曾我駅です。

米原駅はJR西日本 ICOCAエリア、熱海駅と国府津駅はJR東日本 Suicaエリアの駅なので、TOICAエリアは その1つ手前の駅までとなっているんですよね。


 SuicaエリアとTOICAエリア 2019年版

ICOCAエリアとTOICAエリア(2019年度版)


ICカードは、Suicaエリア・TOICAエリア・ICOCAエリアといった それぞれのエリア内で使うことができます。
しかし、Suicaエリアの駅からTOICAエリアの駅へ、TOICAエリアの駅からICOCAエリアの駅へ といった エリアを跨いだ利用ができません

これらのエリアをつなげて、ICカードで 「エリア跨ぎ」 ができるようになってほしい・・・と多くの人が願っていると思いますが、2019年9月20日のニュースリリースに さらっと重要なことが書かれていました。

なんと、TOICAエリアを熱海・国府津・米原まで拡大する というのです!


【JR東海 ニュースリリース(PDF)】
在来線および新幹線におけるIC定期券のサービス向上について


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TOICAエリア 2021年春~

熱海駅の在来線ホームと国府津駅はJR東日本、米原駅の在来線ホームはJR西日本の管轄ですが、3駅ともJR東海との会社境界駅であり 共同使用駅でもあります。

今回、その会社境界駅までTOICAエリアが広がることとなり、熱海駅⇔三島・沼津・静岡方面、国府津駅⇔松田・御殿場方面、米原駅⇔大垣・岐阜・名古屋方面を移動するのに ICカードが使えるようになります

これにより、TOICAエリアとSuicaエリア・ICOCAエリアがつながりますが、3つのエリアが 「一体化」 するわけではありません。
熱海駅と国府津駅はSuicaエリアとTOICAエリア、米原駅はICOCAエリアとTOICAエリアが重複するのです。

そのため、TOICAエリアと 熱海・国府津以外のSuicaエリア および TOICAエリアと米原以外のICOCAエリアを跨っての利用はできません
(例:沼津⇔小田原、彦根⇔大垣など)

エリアを跨ぐ場合、熱海・国府津・米原で一旦改札を出ると、ICカードだけで移動できます。
(ただし、改札を出なかった場合よりも運賃が高くなります)

TOICAエリアの拡大は、2021年春に実施される予定です。



自分は今まで、TOICAエリアはJR東海(+愛知環状鉄道)の路線内で完結するものと思っていたので、共同使用駅とはいえ、JR他社が管轄する駅まで拡大するとは 非常に驚きました。

でも、よくよく考えたら、同じ駅で 異なる2つのICカードエリアが 「重複」 するのは 今回が初めてではないんですよね。
豊橋駅(JR東海と名鉄)、桑名駅(JR東海と近鉄)、りんくうタウン駅(JR西日本と南海)といった、2社が改札を共用している駅で見られます。

それならば、Suicaエリア・TOICAエリア・ICOCAエリアを一体化させるのではなく、他社が管轄する駅へそれぞれ拡大すれば、ICカードのエリア跨ぎ問題が大幅に解消されるのではないか と思いました。

東京から名古屋へ、静岡県東部から関西へ、いわき・水戸方面や房総半島南部から沼津・静岡方面へ、 在来線で移動する人なんて 青春18きっぷ利用者を除いてほとんどいませんが、東京・小田原方面から三島・沼津へ、名古屋・岐阜方面から関西へ在来線で移動する利用客は多いです。

TOICAエリアを 東京都内や大阪府内まで拡大すれば、ICカードを使って 在来線で 首都圏⇔静岡、名古屋⇔大阪を移動できるようになります。

JR東日本 首都圏の駅から乗車する場合は静岡県内まで、JR西日本の駅から乗車する場合は愛知県内(もしくは浜松駅)までという制限があっても良いでしょう。

ただ、共同使用駅ではないJR他社管轄駅へのエリア拡大は、いろいろと問題があるのかもしれませんね。


沼津~国府津

今回のTOICAエリア拡大で気をつけなければならないのは、ICカードを使うと 運賃が高くなる場合がある ということです。

例えば、国府津駅から沼津駅まで移動する場合、東海道線 熱海駅経由だと840円(2019年10月から860円ですが、御殿場線経由だと1140円(同1170円と、300円も高くなります。

しかし、国府津駅からICカードで乗車し、沼津駅でICカードで下車すると、熱海駅経由で行っても TOICAエリアである御殿場線を通ったとみなされるので、切符よりも運賃が高くなってしまうんですよね。

この問題を解決するには、国府津駅に 「のりかえ改札機」(中間改札)を設置して、御殿場線経由で移動したかどうかを明確にする必要があるでしょう。
東海道線下り(熱海方面)と御殿場線の電車が同一ホーム(2・3番線)から発車するという駅の構造上、難しいかもしれませんが、何とかしてほしいところですね。


次の記事では、Suica・TOICA・ICOCA、各エリアを跨ぐICカード定期券の発売について書きます。




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