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※特別快速 豊橋行きを撮影。すみません、米原で。

JR東海の名古屋地区といえば、2011年1月に 中央線の金山~中津川駅間で 運行管理システムが更新され、駅のホームで流れる自動放送の声が、JR東日本のATOS放送や 大阪環状線の放送でおなじみの男声:津田英治さん、女声:向山佳比子(さきやまけいこ)さんに変更。

接近放送だけでなく、予告放送や 電車の遅れの案内放送も流れるようになったり、東武で使われている発車メロディが 接近メロディとして流れたりと中央線利用者や鉄道ファンの駅間で話題になりました。

それから実に3年半。
2014年11月12日、JR東海は公式ホームページで 東海道線 新所原~米原駅間で運行管理システムの取替が完了した と発表しました。

【JR東海 ニュースリリース】

【社長会見】 東海道本線の運行管理システム取替に伴う旅客案内等の充実について


JR東海は、中央線の運行管理システムを更新した2011年1月時点で2014年秋に 東海道線の運行管理システムを取り替える と発表していましたが、9月になっても 10月になっても 11月になっても 運行管理システム更新の話も、東海道線の放送が更新されたとの情報もなく、今か今かと待ちわびていたところだったんですよね。

ニュースリリースの 「概要」 で述べられている3つの事項
①旅客案内の充実
②運転規制発生時の支援機能の付加
③ダイヤ操作支援機能の付加、異常時対応訓練の充実
   のうち、ここでは①について 書いていきたいと思います。

運行管理システムが更新されると、ホームで流れる自動放送が一新されるだけでなく、ホームや改札のところに設置されている電光掲示板(以下:発車標)の表示も変化します。

「①旅客案内の充実」 で挙げられていた新しい機能は、以下の通り。


名古屋駅遅れ表示
【1】 発車標に列車毎の遅延時分表示を行います。

上の写真のように、発車標の右端に 「おくれ約○分」 という表示が出るようになります。
更新前は、発車標の1番下の段に 「次の列車は○○駅を約○分遅れて運転しています」 とスクロール表示するというものでした。

ちなみに、上の写真は名古屋駅1番線の発車標。
名古屋駅の在来線ホームでは、2012年9月に旅客案内装置が更新され、自動放送が向山さんのものに変更(男声の放送はなく、代わりに英語放送が流れる)。
東海道線の他の駅に先駆けて、発車標に遅れ表示が出るようになっています。



【2】 普通・快速列車について、発車標及び、自動放送による乗車位置案内を行います。

これまでは両数のみ案内していましたが、更新後は それに加え、「○1~4」 「○3~8」 といったように 乗車位置も案内するようになります。

JR西日本の発車標の場合、乗車位置は 左端の種別欄と時刻欄の駅間に表示されますが、名古屋地区の東海道線では 発車標の右端に表示されるようです。

また、自動放送においても、「乗車位置は○印の1番から4番です。」 というようにアナウンスされます。

JR西日本の運行管理システム導入路線ではすっかりおなじみの乗車位置案内放送ですが、JR東海の名古屋地区では 運行管理システム更新済みの中央線でも実施されておらず、今回が初めてとなります。

乗車位置案内については、運行管理システム更新当初は行われず、来年春頃から実施する予定だとか。


【3】 指令からの情報を発車標の案内テロップに表示することを可能とし、異常時等における情報案内の充実を図ります。

一部区駅間での運転見合わせや 電車の遅れ、運転取り止めが発生しているといった リアルタイムな遅延情報などが、指令からの遠隔制御で 発車標にスクロール表示されるようになります。




これらの 「旅客案内の充実」 については、東海道線 新所原~米原駅間のうち 27駅で実施されます。
新所原駅はJR東海 静岡支社、米原駅の在来線ホームはJR西日本の管轄なので、今回の運行管理システムの範囲には含まれません。

名古屋駅も、先述の通り 旅客案内装置が更新されているので、実施駅にはカウントされないでしょう。

一見 区駅間内のほとんどの駅が該当するように思えますが、実際に駅数を数えると、新所原の隣・二川駅から 名古屋の1つ手前・尾頭橋駅までだけで27駅あり、名古屋の北隣・枇杷島駅から米原の1つ手前・醒ヶ井駅までの14駅を含めると、計41駅

実施されない駅が14駅もあるのです。

新所原~豊橋駅間にある二川駅と 大垣~米原駅間の駅(垂井・関ヶ原・柏原・近江長岡・醒ヶ井)を除いても8駅あります。

また、乗車位置案内については 27駅中17駅で実施するとのこと。
豊橋~大垣駅間の 「快速」 停車駅(一部停車含む)は 名古屋駅を除くと16駅なので、これにあと1駅といったところでしょうか



ニュースリリースの 「概要」 で述べられている3つの事項のうち、②運転規制発生時の支援機能と ③ダイヤ操作支援、異常時訓練については 既に1ヶ月前(10月14日)から使用開始されていますが、「①旅客案内の充実」 の実施は、11月18日(火)からです。

新放送の導入日を事前に予告するとは驚きました。

東海道線の新放送、自分は当初 中央線と同じ 津田・向山ペアの可能性が高いと思っていました。
しかし、向山さんはいつの駅間にか 大阪テレビタレントビューローを退職されていて、新たに駅自動放送の声を担当されるのか、分からない状況なんですよね。

事実、今年3月のダイヤ改正で登場した 高崎線の特急 「スワローあかぎ」のATOS放送では、女声の 「スワローあかぎ」 のパーツだけ合成音声になっています。

果たして、新放送は一体どのようなものになるのでしょうか?
非常に気になるところです。

※2014年12月1日追記※
女声は向山さんでしたが、男声は津田さんではありませんでした。
(西鉄の駅自動放送と同じ声?)


2017年秋には、静岡地区の東海道線(熱海~新所原駅間)で運行管理システムが更新される予定で、こちらにも注目していきたいと思います。


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