JR東日本が首都圏の各線に導入している東京圏輸送管理システム 。
「ATOS(アトス)」 の通称で知られる 運行管理システムです。
1996年に中央本線 東京~甲府駅間に初めて導入され、その後、山手線、京浜東北線、東海道線、宇都宮線、高崎線、常磐線、横須賀線、総武快速線、中央・総武線各駅停車、埼京線、川越線、南武線といった多くの路線に導入されています。
2012年1月に 武蔵野線に導入された後、今度は横浜線へのATOS導入工事が進められてきましたが、2015年7月12日、ついに横浜線のATOSが使用開始されました。
当初は2014年中に導入と言われていましたが、すいぶん遅くなりましたね。
ATOS使用開始日の情報源がJR東日本の労働組合の資料 だけというのが何とも・・・。
JR西だったら、運行管理システムの使用開始日を 公式ホームページで告知するのに・・・
これに伴い、横浜線各駅のホームで流れる自動放送が、「東海道型放送」 (かつて JR東日本 東海道線の多くの駅で使用されていた放送) と呼ばれる古いタイプから、ATOS導入路線でおなじみの いわゆる 「ATOS放送」 に更新されたのです。
2015年5月29日に 橋本駅で いち早くATOS型放送が先行導入されると、6月16日には八王子駅で、6月26日には東神奈川駅で放送が更新。
ATOS使用開始となった7月12日~13日にかけて、横浜線の全駅で 東海道型放送からATOS放送に切り替わりました。
東海道型放送だった時は 接近放送と発車放送しか流れませんでしたが、ATOS放送では それらに加え、予告放送や到着放送、停車中放送、電車の遅れの案内放送が流れるなど、東海道型に比べ 放送内容が多くなっています。
横浜線の東海道型放送では、快速の停車駅案内や 各駅停車との接続案内も流れましたが、ATOS導入後も これらの案内が引き継がれました。
ただし、「町田と、相模原から先の、各駅にとまります。」 という文言が「町田、と、相模原、から先の、各駅に停車します」 に変わるなど、ATOS放送では 放送のパーツが細かく分割されているんですよね。
【東海道型放送】
この電車の停車駅は、菊名、新横浜、鴨居、中山、長津田、町田と、相模原から先の、各駅にとまります。
この電車は、町田で、各駅停車との、待ち合わせをします。
【ATOS放送】
この電車は、菊名、新横浜、鴨居、中山、長津田、町田、と、相模原、から先の、各駅に停車します。
この電車は、町田、で、各駅停車、八王子、行きに、連絡します。
※ATOS導入路線で 上記のような快速の停車駅案内や各駅停車との接続案内の放送が流れるのは 横浜線が初めてです。
ATOS放送の声の主は、女声が向山佳比子(さきやまけいこ)さん、男声が田中一永(たなかかずひさ)さん。
2014年11月頃から 宇都宮線・高崎線・常磐線・東海道線などで導入されている「宇都宮型」 と呼ばれる 新型のATOS放送です。
これまでATOS放送の男声は津田英治さんでしたが、年齢による声質の変化を理由に降板し、田中さんが後を引き継いでいます。
一方、東海道型放送の声の主は、女声がよしいけいこさん、男声が村山明さん。
JR西日本の琵琶湖線・JR京都線・JR神戸線・JR宝塚線(新三田駅以南)・JR東西線・学研都市線・阪和線で流れる放送と同じ人なんですが、横浜線の東海道型放送は 村山さん・よしいさんの声が若々しく、これらJR西の放送と同じ人の声だと気づきにくいです。
JR西日本では 2001年以降、SUNTRAS(サントラス)と呼ばれる運行管理システムの導入で村山・よしいペアの放送が流れる路線・駅がどんどん増えていきましたが、JR東日本では ATOSの導入などで 逆にどんどん減っているんですよね・・・。
横浜線のATOS導入後、東海道型放送が残る駅は 青梅線など ごく一部の駅だけになってしまいました。
横浜線が やっとATOS導入路線の仲間入りを果たし、嬉しく思う一方、長らく使用されてきた 横浜線の東海道型放送が消滅し、駅で聞けなくなってしまったのが寂しく、複雑な気持ちですね・・・。
次は京葉線にATOSが導入される予定とのことで、今後も注目していきたいと思います。
以下、余談。
ツイッターやYouTubeを見ていると、横浜線の東海道型放送のことを 「PRC放送」 と呼ぶ方が非常に多いですが、横浜線って これまで PRC(自動進路制御装置 )は未整備でしたよね!?
運行管理システムの変革(安全・安定輸送の確保をめざして) という JR東日本の資料を見れば、「図11:在来線のCTC化・PRC化の現状」 の路線図で横浜線が 「非PRC」 を示す細い黒線になっているのが お分かり頂けると思います。
京葉線や青梅線をはじめ ATOS未導入の多くの路線でPRCが導入されていることや、武蔵野線がATOS導入前、東海道型放送(横浜線と少し異なるタイプ)&PRC整備済みだったためか、横浜線の東海道型放送もPRC連動放送だと思い込み、それをネットで拡散させている人が後を絶ちません。
ATOSが導入されていない仙台駅や木更津駅の放送を 「ATOS型放送」 (ATOS導入路線と同じタイプの放送なので)と呼ぶのと同じで、非PRCなのを知っていて あえて 「PRC型放送」 と呼んでいる人もいるかも分かりませんが、
いずれにせよ、誤解を与えかねない呼び方だと思いますね。
「ATOS(アトス)」 の通称で知られる 運行管理システムです。
1996年に中央本線 東京~甲府駅間に初めて導入され、その後、山手線、京浜東北線、東海道線、宇都宮線、高崎線、常磐線、横須賀線、総武快速線、中央・総武線各駅停車、埼京線、川越線、南武線といった多くの路線に導入されています。
2012年1月に 武蔵野線に導入された後、今度は横浜線へのATOS導入工事が進められてきましたが、2015年7月12日、ついに横浜線のATOSが使用開始されました。
当初は2014年中に導入と言われていましたが、すいぶん遅くなりましたね。
ATOS使用開始日の情報源がJR東日本の労働組合の資料 だけというのが何とも・・・。
JR西だったら、運行管理システムの使用開始日を 公式ホームページで告知するのに・・・
これに伴い、横浜線各駅のホームで流れる自動放送が、「東海道型放送」 (かつて JR東日本 東海道線の多くの駅で使用されていた放送) と呼ばれる古いタイプから、ATOS導入路線でおなじみの いわゆる 「ATOS放送」 に更新されたのです。
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2015年5月29日に 橋本駅で いち早くATOS型放送が先行導入されると、6月16日には八王子駅で、6月26日には東神奈川駅で放送が更新。
ATOS使用開始となった7月12日~13日にかけて、横浜線の全駅で 東海道型放送からATOS放送に切り替わりました。
東海道型放送だった時は 接近放送と発車放送しか流れませんでしたが、ATOS放送では それらに加え、予告放送や到着放送、停車中放送、電車の遅れの案内放送が流れるなど、東海道型に比べ 放送内容が多くなっています。
横浜線の東海道型放送では、快速の停車駅案内や 各駅停車との接続案内も流れましたが、ATOS導入後も これらの案内が引き継がれました。
ただし、「町田と、相模原から先の、各駅にとまります。」 という文言が「町田、と、相模原、から先の、各駅に停車します」 に変わるなど、ATOS放送では 放送のパーツが細かく分割されているんですよね。
【東海道型放送】
この電車の停車駅は、菊名、新横浜、鴨居、中山、長津田、町田と、相模原から先の、各駅にとまります。
この電車は、町田で、各駅停車との、待ち合わせをします。
【ATOS放送】
この電車は、菊名、新横浜、鴨居、中山、長津田、町田、と、相模原、から先の、各駅に停車します。
この電車は、町田、で、各駅停車、八王子、行きに、連絡します。
※ATOS導入路線で 上記のような快速の停車駅案内や各駅停車との接続案内の放送が流れるのは 横浜線が初めてです。
ATOS放送の声の主は、女声が向山佳比子(さきやまけいこ)さん、男声が田中一永(たなかかずひさ)さん。
2014年11月頃から 宇都宮線・高崎線・常磐線・東海道線などで導入されている「宇都宮型」 と呼ばれる 新型のATOS放送です。
これまでATOS放送の男声は津田英治さんでしたが、年齢による声質の変化を理由に降板し、田中さんが後を引き継いでいます。
一方、東海道型放送の声の主は、女声がよしいけいこさん、男声が村山明さん。
JR西日本の琵琶湖線・JR京都線・JR神戸線・JR宝塚線(新三田駅以南)・JR東西線・学研都市線・阪和線で流れる放送と同じ人なんですが、横浜線の東海道型放送は 村山さん・よしいさんの声が若々しく、これらJR西の放送と同じ人の声だと気づきにくいです。
JR西日本では 2001年以降、SUNTRAS(サントラス)と呼ばれる運行管理システムの導入で村山・よしいペアの放送が流れる路線・駅がどんどん増えていきましたが、JR東日本では ATOSの導入などで 逆にどんどん減っているんですよね・・・。
横浜線のATOS導入後、東海道型放送が残る駅は 青梅線など ごく一部の駅だけになってしまいました。
横浜線が やっとATOS導入路線の仲間入りを果たし、嬉しく思う一方、長らく使用されてきた 横浜線の東海道型放送が消滅し、駅で聞けなくなってしまったのが寂しく、複雑な気持ちですね・・・。
次は京葉線にATOSが導入される予定とのことで、今後も注目していきたいと思います。
以下、余談。
ツイッターやYouTubeを見ていると、横浜線の東海道型放送のことを 「PRC放送」 と呼ぶ方が非常に多いですが、横浜線って これまで PRC(自動進路制御装置 )は未整備でしたよね!?
運行管理システムの変革(安全・安定輸送の確保をめざして) という JR東日本の資料を見れば、「図11:在来線のCTC化・PRC化の現状」 の路線図で横浜線が 「非PRC」 を示す細い黒線になっているのが お分かり頂けると思います。
京葉線や青梅線をはじめ ATOS未導入の多くの路線でPRCが導入されていることや、武蔵野線がATOS導入前、東海道型放送(横浜線と少し異なるタイプ)&PRC整備済みだったためか、横浜線の東海道型放送もPRC連動放送だと思い込み、それをネットで拡散させている人が後を絶ちません。
ATOSが導入されていない仙台駅や木更津駅の放送を 「ATOS型放送」 (ATOS導入路線と同じタイプの放送なので)と呼ぶのと同じで、非PRCなのを知っていて あえて 「PRC型放送」 と呼んでいる人もいるかも分かりませんが、
いずれにせよ、誤解を与えかねない呼び方だと思いますね。