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※ICOCAのマスコットキャラクター 「カモノハシのイコちゃん」。(新大阪駅で撮影)


JR西日本のICOCA、JR東日本のSuica をはじめ、PASMOPiTaPaKitacaTOICAmanacaSUGOCAはやかけんnimoca といった全国相互利用カード
※以下、「ICカード」 と言えば、これら10種類のカードのことを指します。

券売機に並んで切符を買うことなく、タッチするだけで改札を通れるので、電車での移動には欠かせないという方も多いと思います。

そんなICカードですが、全ての路線で使えるわけではありません。

日本全国 ICOCAで行こか。」 と宣伝している JR西日本でも、ICカードが使えない駅は 地方を中心に非常に多く、大都市から比較的近くても使えないことがあるのです。

しかし、ICカードが使えない路線や区間を知らずに使っている人は 意外と多いのではないでしょうか?
事実、ICカードで乗車したら 降りる駅でICカードが使えず、現金で全額精算するケースが多発しています。

そこで今回、JR西日本の在来線で ICカードが使える路線・使えない路線をまとめてみました。

電車に乗った後で 
「ICカードが使えないって聞いてないよ!」
「いっぱいチャージしてきたのに意味なかった!」
「現金が残り少ない! どうしよう・・・」
なんてことにならないよう、しっかり確認していただければと思います。


※記事内容は随時更新する予定です。
※新幹線については、以下の記事をご覧ください。


最新更新日:2024年3月9日


【JRおでかけネット】
ICOCA利用可能エリア


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<目次>
注意事項 
【重要】 ICカードで 「エリア跨ぎ」 はできません。 
北陸地方(福井・石川・富山)
近畿地方(関西)
山陽地方(岡山・広島・山口)
香川県(JR四国)
山陰地方(鳥取・島根)
福岡県(JR九州)



注意事項

まずは、JR西日本でICカードが使えるエリア(以下:ICOCAエリア)で ICカードを使う上での注意事項をご確認ください。


① 2つのエリアを跨っての利用はできない。(後述)


② 乗車距離が営業キロ200km以上だと基本的に使えない。

2018年3月17日から、ICカードを使ってICOCAエリア内を移動できる区間が、乗車駅から下車駅までの最短経路で 営業キロ200km以内に制限されています。(例外もあります)

詳しくは、以下の記事をご覧ください。




③ ICOCAエリアでは Suica・PASMOのオートチャージは行われない。

オートチャージが可能なエリアは、Suicaの首都圏エリア・仙台エリア・新潟エリアと、PASMOエリア(首都圏の私鉄・地下鉄)のみです。


④ JR西日本の駅で ICOCA以外のICカード(Suica・PASMOなど)は購入できない。


⑤ ICOCA以外のICカードで JR西日本エリアのICカード定期券は作れない。


⑥ PiTaPaのポストペイ(後払い)サービスが適用されない路線がある。

JR西日本の京阪神地区では、2018年10月1日から PiTaPaのポストペイサービスが開始されており、乗車駅と下車駅が どちらもポストペイエリア内の場合、ポストペイが適用されます。

乗車駅 または 下車駅がポストペイエリア外の場合、ポストペイサービスが適用されず、カード内残額から減額されます。

詳しくは、以下の記事をご覧ください。





【重要】  ICカードでは 「エリア跨ぎ」 ができません。


ICカードは、JR西日本のICOCAエリアや JR東海のTOICAエリア、JR東日本のSuicaエリア、JR九州のSUGOCAエリアなど、それぞれのエリア内で利用できます。

ICOCAエリアの駅からICカードで乗車して、TOICAエリアやSuicaエリア、SUGOCAエリアの駅でICカードで下車するというように、2つのエリアを跨っての利用はできません。

ICカードでエリアを跨って利用しようとすると、下車駅で現金で全額精算することになります。

※下関駅はJR西日本の駅ですが、ICOCAエリアではなくSUGOCAエリアの駅となっています。
(九州方面のみICカードが利用可能)



例えば、以下のような利用ができません。


①関西・北陸⇔東海地方
ICOCAエリアとTOICAエリア(2021年度版)

名古屋駅や岐阜駅、大垣駅からICカードで乗車し、米原駅から先の駅(彦根・草津・京都方面、長浜・敦賀方面)でICカードで下車すること。



関西線(2021年3月13日~)
名古屋駅や桑名駅、四日市駅からICカードで乗車し、亀山駅から先の駅(柘植・伊賀上野・加茂方面)でICカードで下車すること。


特急南紀(2021年3月13日~)
名古屋駅や桑名駅、四日市駅からICカードで乗車し、新宮駅や紀伊勝浦駅でICカードで下車すること。


特急ひだ icカード(2021年)
名古屋駅や岐阜駅からICカードで乗車し、富山駅でICカードで下車すること。



②北陸⇔新潟県
ICOCA北陸エリアとSuica新潟エリア

新潟駅や長岡駅、直江津駅からICカードで乗車し、富山駅や高岡駅、金沢駅でICカードで下車すること。



③九州⇔山口県・広島県(下関駅を除く)

九州の駅からICカードで乗車し、新下関駅や宇部駅、新山口駅、徳山駅などでICカードで下車すること。


※エリアを跨ぐ場合は、乗車する駅で切符を購入してください




それでは、JR西日本でICカードが使える路線・使えない路線を 北陸から順に見ていきます。



北陸地方(福井・石川・富山)
北陸の鉄道路線図2021

ICカードが使える路線

北陸本線 
七尾線
城端線 高岡~新高岡駅間
あいの風とやま鉄道
IRいしかわ鉄道 
ハピラインふくい(2024年3月16日~)

※関西・福井県⇔IRいしかわ鉄道・七尾線・富山県を移動する場合、ICカードは使えません。

例えば、関西や福井県の駅からICカードで乗車し、富山方面へ向かう場合、ICカードが使えるのは金沢駅までです。
(IRいしかわ鉄道の駅や七尾線の駅、富山県の駅では ICカードで下車できません)

逆に、富山県の駅や七尾線の駅、IRいしかわ鉄道の駅からICカードで乗車し、福井方面へ向かう場合、ICカードが使えるのは大聖寺駅までです。
(福井県や関西の駅では ICカードで下車できません)


2024年3月16日以降の利用可能エリアについて

2024年3月16日のダイヤ改正で、北陸本線 金沢~敦賀駅間は、IRいしかわ鉄道(金沢~大聖寺)と ハピラインふくい(大聖寺~敦賀)に経営移管されます。

経営移管後も、これらの駅ではICカードが利用可能ですが、これらの駅で乗車・下車する場合のICカード利用可能エリアが変わります。


●IRいしかわ鉄道の駅(金沢~加賀温泉)から乗車する場合

富山方面 および 七尾線は、これまでと変わりません。

福井方面は、利用可能エリアが敦賀駅までに短縮されます。

敦賀から先、米原・京都・大阪方面の駅では ICカードで出場できなくなります。


●大聖寺駅から乗車する場合

金沢・富山方面 および 七尾線は、これまでと変わりません。

福井方面は、利用可能エリアが大阪駅までに短縮されます。

敦賀~米原~大阪駅間 および 湖西線以外の駅では、ICカードで出場できなくなります。


●ハピラインふくいの駅(牛ノ谷~福井~南今庄)から乗車する場合

金沢方面は、利用可能エリアが 金沢駅を越えて 俱利伽羅駅までに広がります。

福井方面は、利用可能エリアが大阪駅までに短縮されます。

敦賀~米原~大阪駅間 および 湖西線以外の駅では、ICカードで出場できなくなります。


●敦賀駅から乗車する場合

福井・金沢方面は、利用可能エリアが 金沢駅を越えて 俱利伽羅駅までに広がります。

米原・大阪方面は、これまでと変わりません。



ICカードが使えない路線

氷見線
城端線 新高岡~砺波・城端方面
高山本線
大糸線
九頭竜線(越美北線)
小浜線

※富山駅から新潟方面は、越中宮崎駅(泊駅の隣の駅)までICカードが使えます。
えちごトキめき鉄道の駅(市振駅・糸魚川駅など)では ICカードが使えません。
直江津駅は JR東日本のSuica新潟エリアのため、石川県・富山県の駅からICカードで乗車した場合、ICカードで下車できません。

新潟県内でICカードが使えない鉄道路線については、以下の記事をご覧ください。


※北陸の私鉄でICカードが使えない路線については、以下の記事をご覧ください。




近畿地方(関西)
ICOCAエリア2021

ICカードが使える路線 ※路線記号順

北陸本線

琵琶湖線・JR京都線・JR神戸線 (東海道本線 米原~京都・大阪方面など)
山陽本線
赤穂線
湖西線
草津線
JR奈良線
嵯峨野線・山陰本線 京都~胡麻駅間、胡麻~城崎温泉駅間の特急停車駅
おおさか東線
JR宝塚線・福知山線
JR東西線
学研都市線
(片町線)

加古川線 加古川~西脇市駅間
播但線 姫路~寺前駅間、生野駅、竹田駅、和田山駅
姫新線 姫路~播磨新宮駅間
舞鶴線 綾部駅・西舞鶴駅・東舞鶴駅
大阪環状線
JRゆめ咲線(桜島線)

大和路線(関西本線) JR難波~奈良~加茂駅間
阪和線
関西空港線
和歌山線
万葉まほろば線(桜井線)
関西本線 加茂~亀山駅間
きのくに線(紀勢本線) 和歌山~新宮駅間
※名古屋駅から特急 「南紀」 に乗るなど、三重県側から新宮・紀伊勝浦方面へ行く場合、ICカードは利用できません。
紀勢本線 和歌山~和歌山市駅間
羽衣線
和田岬線



ICカードが使えない路線
山陰本線 胡麻~城崎温泉駅間の特急通過駅、城崎温泉~香住・浜坂方面の各駅
舞鶴線の特急通過駅
小浜線
加古川線 西脇市~谷川方面
播但線 寺前~和田山駅間の特急通過駅
姫新線 播磨新宮~佐用・上月・津山方面
紀勢本線(JR東海) 新宮~熊野市・尾鷲・松阪・津・名古屋方面

関西⇔東海地方をJRの在来線で移動する場合、ICカードは使えません。
※ちなみに、関西⇔東海地方を 近鉄で移動する場合は ICカードが利用可能です。


※関西の私鉄でICカードが使えない路線については、以下の記事をご覧ください。



山陽地方(岡山・広島・山口)
岡山県のICOCAエリア2021

ICカードが使える路線
(岡山県)

山陽本線
赤穂線
伯備線 岡山~倉敷~新見駅間
瀬戸大橋線(宇野線・本四備讃線)
岡山~茶屋町~児島~高松駅間
宇野みなと線(宇野線)
桃太郎線(吉備線)
津山線 岡山~法界院駅間



ICカードが使える路線(広島県・山口県)
山陽本線 岡山方面~福山~広島~下関駅間 ←NEW!(徳山~下関 2023年4月1日~)
呉線
可部線
芸備線 広島~狩留家駅間
福塩線 福山~神辺駅間
山口線 湯田温泉駅、山口駅 ←NEW!(2023年4月1日~)
※ICOCA定期券は利用できません。



ICカードが使えない路線(岡山県・広島県)
広島県 ICOCAエリア2018

伯備線
新見~米子方面 (生山駅と根雨駅を除く)
津山線 法界院~金川・福渡・津山方面
※津山線でICカードが使えるのは、岡山駅と法界院駅だけです。
※2024年夏から 津山駅でICカードが使えるようになる予定です。(ICOCA定期券は利用不可)
福塩線 神辺~万能倉・府中・上下・三次方面
※福塩線でICカードが使えるのは、福山・備後本庄・横尾・神辺の4駅だけです。
姫新線
因美線
芸備線 狩留家~志和口・三次・備後落合・新見方面
※三次駅では ICカードが使えません。



ICカードが使えない路線(山口県)
山口県内 鉄道路線図(2023年春~)

岩徳線
山口線
宇部線
小野田線(本山支線も含む)
美祢線
山陰本線(仙崎支線も含む)



香川県(JR四国)
香川県のICOCAエリア2020
※上の図の水色の範囲内と 水色で塗られた駅でICカードが使えます。

ICカードが使える路線


予讃線
高松~多度津駅間、詫間駅、観音寺駅
瀬戸大橋線(本四備讃線)
土讃線  善通寺駅、琴平駅
高徳線  栗林公園北口駅、栗林駅、屋島駅
※JR四国の駅では、ICOCA定期券が利用できません。
※詫間、観音寺、善通寺、琴平、栗林公園北口、栗林、屋島の7駅は、2020年3月14日からICカードが使えるようになりました。

ICカードが使えない路線

予讃線
多度津~伊予西条・今治・松山方面
土讃線 多度津~阿波池田・高知方面
高徳線 高松~志度・三本松・引田・徳島方面
※上記の7駅を除く。

徳島県・高知県・愛媛県では、全ての駅で ICカードが使えません。



山陰地方(鳥取・島根)
山陰地方のICOCAエリア 2019


ICカードが使える路線

山陰本線
出雲市~松江~米子~伯耆大山駅間
伯備線 根雨駅・生山駅 ※根雨駅・生山駅では、ICOCA定期券は利用できません。
境線


【境線でのICカードの利用について】
米子駅と境港駅では、ICカードを駅のIC改札機にタッチしてください。
それ以外の駅では、駅にIC改札機が設置されていないので、ICカードを車内のIC改札機にタッチしてください

※ワンマン列車の場合、1両目の後ろのドアから乗車し、1両目の1番前のドアから下車してください。
(米子・境港以外の駅では、ワンマン列車の2両目のドアは開きません)




ICカードが使えない路線

山陰本線
出雲市~大田市・江津・浜田・益田方面、伯耆大山~倉吉・鳥取方面
※2025年春から、鳥取~倉吉駅間の各駅でICカードが使えるようになる予定です。
伯備線 根雨駅・生山駅以外の駅(特急通過駅)
因美線
木次線
山口線

鳥取駅では、ICカードが使えません。

※中国・四国地方の私鉄でICカードが使えない路線については、以下の記事をご覧ください。




福岡県(JR西日本)

ICカードが使えない路線

博多南線


※JR九州でICカードが使えない路線については、以下の記事をご覧ください。



※ICカードが使えないJRの駅について もっと具体的に知りたい方は、サブブログ 「JRの駅でICカードが使えるか使えないか分かるブログ 」をご覧ください。



【ICOCAを持っている方へ】
ICOCAは東京では使えないと思っていませんか?

【ICカードが使えない鉄道路線(地方別)】
北海道
東北地方
関東(首都圏)
新潟県
長野県・山梨県
東海地方(岐阜・愛知・三重・静岡)
北陸(富山・石川・福井)
関西
中国・四国地方
九州・沖縄

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