※ICOCAのマスコットキャラクター 「カモノハシのイコちゃん」。(新大阪駅で撮影)
JR西日本のICOCA、JR東日本のSuica をはじめ、PASMO、PiTaPa、Kitaca、TOICA、manaca、SUGOCA、はやかけん、nimoca といった全国相互利用カード。
※以下、「ICカード」 と言えば、これら10種類のカードのことを指します。
券売機に並んで切符を買うことなく、タッチするだけで改札を通れるので、電車での移動には欠かせないという方も多いと思います。
そんなICカードですが、全ての路線で使えるわけではありません。
「日本全国 ICOCAで行こか。」 と宣伝している JR西日本でも、ICカードが使えない駅は 地方を中心に非常に多く、大都市から比較的近くても使えないことがあるのです。
しかし、ICカードが使えない路線や区間を知らずに使っている人は 意外と多いのではないでしょうか?
事実、ICカードで乗車したら 降りる駅でICカードが使えず、現金で全額精算するケースが多発しています。
そこで今回、JR西日本の在来線で ICカードが使える路線・使えない路線をまとめてみました。
電車に乗った後で
「ICカードが使えないって聞いてないよ!」
「いっぱいチャージしてきたのに意味なかった!」
「現金が残り少ない! どうしよう・・・」
なんてことにならないよう、しっかり確認していただければと思います。
※記事内容は随時更新する予定です。
※新幹線については、以下の記事をご覧ください。
記事作成日:2015年8月30日
最新更新日:2024年9月22日
※2024年9月21日から、津山駅でICカードが使えるようになりました。
(ただし、姫新線 播磨新宮~津山~新見駅間の通過利用はできません)
【JRおでかけネット】
ICOCA利用可能エリア
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<目次>
注意事項
【重要】 ICカードで 「エリア跨ぎ」 はできません。
北陸地方(福井・石川・富山)
近畿地方(関西)
山陽地方(岡山・広島・山口)
香川県(JR四国)
山陰地方(鳥取・島根)
福岡県(JR九州)
注意事項
まずは、JR西日本でICカードが使えるエリア(以下:ICOCAエリア)で ICカードを使う上での注意事項をご確認ください。
① 2つのエリアを跨っての利用はできない。(後述)
② 乗車距離が営業キロ200km以上だと基本的に使えない。
2018年3月17日から、ICカードを使ってICOCAエリア内を移動できる区間が、乗車駅から下車駅までの最短経路で 営業キロ200km以内に制限されています。(例外もあります)
詳しくは、以下の記事をご覧ください。
③ ICOCAエリアでは Suica・PASMOのオートチャージは行われない。
オートチャージが可能なエリアは、Suicaの首都圏エリア・仙台エリア・新潟エリアと、PASMOエリア(首都圏の私鉄・地下鉄)のみです。
④ JR西日本の駅で ICOCA以外のICカード(Suica・PASMOなど)は購入できない。
⑤ ICOCA以外のICカードで JR西日本エリアのICカード定期券は作れない。
※TOICAエリア(JR東海)やSUGOCAエリア(JR九州)などとの連絡定期券を除きます。
⑥ PiTaPaのポストペイ(後払い)サービスが適用されない路線がある。
JR西日本の京阪神地区では、2018年10月1日から PiTaPaのポストペイサービスが開始されており、乗車駅と下車駅が どちらもポストペイエリア内の場合、ポストペイが適用されます。
乗車駅 または 下車駅がポストペイエリア外の場合、ポストペイサービスが適用されず、カード内残額から減額されます。
詳しくは、以下の記事をご覧ください。
【重要】 ICカードでは 「エリア跨ぎ」 ができません。
ICカードは、JR西日本のICOCAエリアや JR東海のTOICAエリア、JR東日本のSuicaエリア、JR九州のSUGOCAエリアなど、それぞれのエリア内で利用できます。
ICOCAエリアの駅からICカードで乗車して、TOICAエリアやSuicaエリア、SUGOCAエリアの駅でICカードで下車するというように、2つのエリアを跨っての利用はできません。
ICカードでエリアを跨って利用しようとすると、下車駅で現金で全額精算することになります。
例えば、以下のような利用ができません。
①関西・北陸⇔東海地方
名古屋駅や岐阜駅、大垣駅からICカードで乗車し、米原駅から先の駅(彦根・草津・京都方面、長浜・敦賀方面)でICカードで下車すること。
名古屋駅や桑名駅、四日市駅からICカードで乗車し、亀山駅から先の駅(柘植・伊賀上野・加茂方面)でICカードで下車すること。
名古屋駅や桑名駅、四日市駅からICカードで乗車し、新宮駅や紀伊勝浦駅でICカードで下車すること。
名古屋駅や岐阜駅からICカードで乗車し、富山駅でICカードで下車すること。
②北陸⇔新潟県
新潟駅や長岡駅、直江津駅からICカードで乗車し、富山駅や高岡駅、金沢駅でICカードで下車すること。
③九州⇔山口県・広島県(下関駅を除く)
九州の駅からICカードで乗車し、新下関駅や宇部駅、新山口駅、徳山駅などでICカードで下車すること。
※エリアを跨ぐ場合は、乗車する駅で切符を購入してください。
それでは、JR西日本でICカードが使える路線・使えない路線を 北陸から順に見ていきます。
北陸地方(福井・石川・富山)
ICカードが使える路線
北陸本線
七尾線
城端線 高岡~新高岡駅間
あいの風とやま鉄道
IRいしかわ鉄道
ハピラインふくい(2024年3月16日~)
※七尾線 七尾~和倉温泉駅間は、特急列車を利用する場合のみICカードが利用可能。
(のと鉄道の普通列車では、ICカードが使えません)
2024年3月16日以降の利用可能エリアについて
2024年3月16日のダイヤ改正で、北陸本線 金沢~敦賀駅間は、IRいしかわ鉄道(金沢~大聖寺)と ハピラインふくい(大聖寺~敦賀)に経営移管されました。
経営移管後も、これらの駅ではICカードが利用可能ですが、これらの駅で入場・出場する場合のICカード利用可能エリアが変更されています。
①3つ以上のエリアを跨がって利用できない。
北陸では、あいの風とやま鉄道~IRいしかわ鉄道~ハピラインふくい のように、3つ以上のエリアを跨がってICカードを利用することができません。
※七尾線と新高岡駅のICカード利用可能エリアは、あいの風とやま鉄道と同じです。
あいの風とやま鉄道・七尾線および新高岡駅から福井方面へ向かう場合、ICカードが使えるのは 途中の大聖寺駅までとなります。
IRいしかわ鉄道の駅から米原・京都方面へ向かう場合、ICカードが使えるのは 途中の敦賀駅までとなります。
ハピラインふくいの駅から富山方面へ向かう場合、ICカードが使えるのは 途中の俱利伽羅駅までとなります。
②大阪~米原~敦賀と湖西線以外は JR西日本⇔ハピラインふくいのエリア跨ぎができない。
ハピラインふくいとJR西日本の連絡運輸範囲は、大阪~米原~敦賀(JR京都線・琵琶湖線・北陸本線)と湖西線に限定されています。
そのため、JR神戸線やJR宝塚線、大阪環状線、おおさか東線、嵯峨野線、JR奈良線、草津線などの駅から福井方面へ向かう場合、ICカードが使えるのは途中の敦賀駅までとなります。
※福井駅や武生駅、鯖江駅など ハピラインふくいの駅でICカードで出場できません。
逆に、ハピラインふくいの駅から関西へ向かう場合、草津線・嵯峨野線・JR奈良線・おおさか東線・大阪環状線に乗り換えたり、大阪駅より向こう側(JR神戸線・JR宝塚線)に行ったりすると、ICカードで出場できません。
なお、大阪~米原~新疋田(敦賀の1つ手前の駅)の各駅や湖西線の駅から金沢方面へ向かう場合、ICカードが使えるのは途中の大聖寺駅までとなります。
※金沢駅や小松駅、加賀温泉駅など IRいしかわ鉄道の駅でICカードで出場できません。
ICカードが使えない路線
氷見線
城端線 新高岡~砺波・城端方面
高山本線
大糸線
九頭竜線(越美北線)
小浜線
※富山駅から新潟方面は、越中宮崎駅(泊駅の隣の駅)までICカードが使えます。
えちごトキめき鉄道の駅(市振駅・糸魚川駅など)では ICカードが使えません。
直江津駅は JR東日本のSuica新潟エリアのため、福井県・石川県・富山県の駅からICカードで乗車した場合、ICカードで下車できません。
※新潟県内でICカードが使えない鉄道路線については、以下の記事をご覧ください。
※北陸の私鉄でICカードが使えない路線については、以下の記事をご覧ください。
近畿地方(関西)
ICカードが使える路線 ※路線記号順
北陸本線
琵琶湖線・JR京都線・JR神戸線 (東海道本線 米原~京都・大阪方面など)
山陽本線
赤穂線
湖西線
草津線
JR奈良線
嵯峨野線・山陰本線 京都~胡麻駅間、胡麻~城崎温泉駅間の特急停車駅
おおさか東線
JR宝塚線・福知山線
JR東西線
学研都市線(片町線)
加古川線 加古川~西脇市駅間
播但線 姫路~寺前駅間、生野駅、竹田駅、和田山駅
姫新線 姫路~播磨新宮駅間
舞鶴線 綾部駅・西舞鶴駅・東舞鶴駅
大阪環状線
JRゆめ咲線(桜島線)
大和路線(関西本線) JR難波~奈良~加茂駅間
阪和線
関西空港線
和歌山線
万葉まほろば線(桜井線)
関西本線 加茂~亀山駅間
きのくに線(紀勢本線) 和歌山~新宮駅間
※名古屋駅から特急 「南紀」 に乗るなど、三重県側から新宮・紀伊勝浦方面へ行く場合、ICカードは利用できません。
紀勢本線 和歌山~和歌山市駅間
羽衣線
和田岬線
ICカードが使えない路線
山陰本線 胡麻~城崎温泉駅間の特急通過駅、城崎温泉~香住・浜坂方面の各駅
舞鶴線の特急通過駅
小浜線
加古川線 西脇市~谷川方面
播但線 寺前~和田山駅間の特急通過駅
姫新線 播磨新宮~佐用・上月・津山方面
紀勢本線(JR東海) 新宮~熊野市・尾鷲・松阪・津・名古屋方面
関西⇔東海地方をJRの在来線で移動する場合、ICカードは使えません。
※ちなみに、関西⇔東海地方を 近鉄で移動する場合は ICカードが利用可能です。
※関西の私鉄でICカードが使えない路線については、以下の記事をご覧ください。
山陽地方(岡山・広島・山口)
ICカードが使える路線(岡山県)
山陽本線
赤穂線
伯備線 岡山~倉敷~新見駅間
瀬戸大橋線(宇野線・本四備讃線) 岡山~茶屋町~児島~高松駅間
宇野みなと線(宇野線)
桃太郎線(吉備線)
津山線 岡山~法界院駅間、津山駅 ←NEW!(2024年9月21日~)
※2024年9月21日から 津山駅でICカードが使えるようになりました。(ICOCA定期券は利用不可)
※姫新線 播磨新宮~津山~新見駅間は、ICカードによる通過利用ができません。
(例:津山駅からICカードで乗車し、新見駅でICカードで下車すると、岡山・総社駅経由で運賃計算されます)
ICカードが使える路線(広島県・山口県)
山陽本線 岡山方面~福山~広島~下関駅間
呉線
可部線
芸備線 広島~狩留家駅間
福塩線 福山~神辺駅間
山口線 湯田温泉駅、山口駅
※ICOCA定期券は利用できません。
ICカードが使えない路線(岡山県・広島県)
伯備線 新見~米子方面 (生山駅と根雨駅を除く)
津山線 岡山・法界院・津山以外の各駅
福塩線 神辺~万能倉・府中・上下・三次方面
※福塩線でICカードが使えるのは、福山・備後本庄・横尾・神辺の4駅だけです。
姫新線
因美線
芸備線 狩留家~志和口・三次・備後落合・新見方面
※三次駅では ICカードが使えません。
ICカードが使えない路線(山口県)
岩徳線
山口線
宇部線
小野田線(本山支線も含む)
美祢線
山陰本線(仙崎支線も含む)
香川県(JR四国)
※上の図の水色の範囲内と 水色で塗られた駅でICカードが使えます。
ICカードが使える路線
予讃線 高松~多度津駅間、詫間駅、観音寺駅
瀬戸大橋線(本四備讃線)
土讃線 善通寺駅、琴平駅
高徳線 栗林公園北口駅、栗林駅、屋島駅
※JR四国の駅では、ICOCA定期券が利用できません。
※詫間、観音寺、善通寺、琴平、栗林公園北口、栗林、屋島の7駅は、2020年3月14日からICカードが使えるようになりました。
ICカードが使えない路線
予讃線 多度津~伊予西条・今治・松山方面
土讃線 多度津~阿波池田・高知方面
高徳線 高松~志度・三本松・引田・徳島方面
※上記の7駅を除く。
徳島県・高知県・愛媛県では、全ての駅で ICカードが使えません。
山陰地方(鳥取・島根)
ICカードが使える路線
山陰本線 出雲市~松江~米子~伯耆大山駅間
伯備線 根雨駅・生山駅 ※根雨駅・生山駅では、ICOCA定期券は利用できません。
境線
【境線でのICカードの利用について】
米子駅と境港駅では、ICカードを駅のIC改札機にタッチしてください。
それ以外の駅では、駅にIC改札機が設置されていないので、ICカードを車内のIC改札機にタッチしてください。
※ワンマン列車の場合、1両目の後ろのドアから乗車し、1両目の1番前のドアから下車してください。
(米子・境港以外の駅では、ワンマン列車の2両目のドアは開きません)
ICカードが使えない路線
山陰本線 出雲市~大田市・江津・浜田・益田方面、伯耆大山~倉吉・鳥取方面
※2025年春から、鳥取~倉吉駅間の各駅でICカードが使えるようになる予定です。
伯備線 根雨駅・生山駅以外の駅(特急通過駅)
因美線
木次線
山口線
鳥取駅では、ICカードが使えません。
※中国・四国地方の私鉄でICカードが使えない路線については、以下の記事をご覧ください。
福岡県(JR西日本)
ICカードが使えない路線
博多南線
※JR九州でICカードが使えない路線については、以下の記事をご覧ください。
※ICカードが使えないJRの駅について もっと具体的に知りたい方は、サブブログ 「JRの駅でICカードが使えるか使えないか分かるブログ 」をご覧ください。
【ICOCAを持っている方へ】
ICOCAは東京では使えないと思っていませんか?
【ICカードが使えない鉄道路線(地方別)】
北海道
東北地方
関東(首都圏)
新潟県
長野県・山梨県
東海地方(岐阜・愛知・三重・静岡)
北陸(富山・石川・福井)
関西
中国・四国地方
九州・沖縄