
※指宿駅ではICカードが使えません。(2023年7月撮影)
九州の主な交通系ICカードといえば、JR九州のSUGOCAや 西鉄のnimoca、福岡市地下鉄のはやかけんがあります。
券売機に並んで切符を買うことなく、タッチするだけで改札を通れるので、電車での移動には絶対欠かせないという方も多いでしょう。
2013年3月23日には、交通系ICカードの全国相互利用サービスが開始され、Suica、PASMO、ICOCA、PiTaPa、Kitaca、TOICA、manacaといった 他の地域のICカードで 九州の多くの鉄道路線を利用できるようになりました。
しかし、九州の全ての鉄道路線が ICカード1枚で乗れるわけではありません。
JR九州では ICカードの使えない駅が 地方を中心に非常に多く、日田彦山線や後藤寺線のように 大都市から比較的近くても使えないことがあるのです。
また、ICカード未導入の中小私鉄が多いほか、独自のICカード以外使えない鉄道会社もあります。
そこで今回、九州でICカードが使えない鉄道路線を 都道府県別にまとめてみました。
※新幹線については、別記事 「新幹線でSuica・ICOCAなどのICカードが使える路線・使えない路線 【まとめ】 」 をご覧ください。
※ケーブルカーについては、別記事 「<ケーブルカー> Suica・ICOCAなどのICカードが使える路線・使えない路線 【まとめ】 」 をご覧ください。
記事作成日 2015年11月14日
最新更新日 2024年11月18日
※2024年11月16日から、熊本電鉄でICカードが使えなくなりました。
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<目次>
【重要】 ICカードでは 「エリア跨ぎ」 ができません
Suica・PASMOのオートチャージについて
福岡県・山口県(下関エリア)
佐賀県
唐津線を経由する利用について
長崎県
熊本県
大分県
宮崎県
鹿児島県
沖縄県
【重要】 ICカードでは 「エリア跨ぎ」 ができません
JR九州で ICカードが利用可能なエリアは、「福岡・佐賀・大分・熊本エリア」 「長崎エリア」 「鹿児島エリア」 「宮崎エリア」 「筑肥線・唐津エリア」 の5つに分けられており、それぞれのエリアを跨っての利用はできません。
また、SUOGAエリアと JR西日本のICOCAエリアとを跨っての利用もできません。
ICカードでエリアを跨って利用しようとすると、下車駅で現金で全額精算することになります。
※「筑肥線・唐津エリア」 という表現は このブログ独自のものです。
例えば、以下のような利用ができません。
①新山口駅や新下関駅からICカードで乗車し、門司駅や小倉駅でICカードで下車すること。

②唐津駅からICカードで乗車し、佐賀駅や鳥栖駅でICカードで下車すること。
※筑肥線・唐津エリアと 「はやかけん」 エリア(地下鉄) を跨いでの利用は可能です。

③鳥栖駅や佐賀駅、江北駅からICカードで乗車し、諫早駅や長崎駅でICカードで下車すること。
④佐世保駅や早岐駅、ハウステンボス駅からICカードで乗車し、大村駅や諫早駅、長崎駅でICカードで下車すること。

⑤大分駅からICカードで乗車し、宮崎駅でICカードで下車すること。

⑥宮崎駅からICカードで乗車し、鹿児島中央駅でICカードで下車すること。

⑥鹿児島中央駅からICカードで乗車し、肥薩線 もしくは 肥薩おれんじ鉄道を経由して、八代駅や熊本駅でICカードで下車すること。

※エリアを跨ぐ場合は、乗車する駅で切符を購入してください。
【Suica・PASMOのオートチャージについて】
九州では、ICカードが使えるエリアであっても、Suica・PASMOのオートチャージは行われません。
オートチャージが可能なエリアは、Suicaエリア(JR東日本など)と、PASMOエリア(首都圏の私鉄・地下鉄)のみです。
福岡県・山口県(下関エリア)
【JR九州・JR西日本】
日田彦山線
※添田~日田駅間のBRT 「ひこぼしライン」 は、BRT区間内相互間の乗車に限り、ICカードでの支払いが可能。
ただし、乗車時に整理券を取り、降車時に運転手へ提示して 乗車駅を申告する必要があります。
後藤寺線筑豊本線(原田線) 桂川~原田駅間
久大本線(ゆふ高原線) 善導寺~向之原駅間(うきは駅・日田駅・由布院駅など)
山陽本線 下関⇒宇部・新山口・徳山方面
山陰本線
博多南線
平成筑豊鉄道
甘木鉄道
佐賀県
【JR九州】
長崎本線 江北~肥前鹿島・諫早・長崎方面
筑肥線 唐津~山本~伊万里駅間
唐津線 久保田~唐津駅間(佐賀方面⇔唐津方面)
※江北駅は、旧・肥前山口駅です。2022年9月23日に 駅名が改称されました。
※佐世保線 および 長崎本線 佐賀~江北駅間では、2024年10月3日からICカードが利用可能になりました。
【唐津線を経由する利用について】
筑肥線 姪浜~唐津駅間と 唐津線 唐津~西唐津駅間は、福岡市地下鉄空港線( 「はやかけん」 エリア)に乗り入れる都合上、SUGOCAの福岡・佐賀・大分・熊本エリアとは独立したエリアになっています。
そのため、佐賀駅からICカードで乗車して、唐津駅でICカードで下車するなど、唐津線経由でICカードを利用することはできません。
甘木鉄道
※松浦鉄道は、2020年3月から nimocaやSuicaなどの全国相互利用カードが使えるようになりました。
(これまで使われていた 長崎スマートカードを nimocaへ切り替え)
長崎県
【JR九州】
長崎本線 諫早~湯江・肥前鹿島・江北・佐賀方面
大村線 竹松~ハウステンボス駅間
(長崎・諫早・大村方面⇔ハウステンボス・早岐・佐世保方面)
※佐世保線 および 大村線 早岐~ハウステンボス駅間では、2024年10月3日からICカードが利用可能になりました。
島原鉄道
※長崎電気軌道(路面電車)と松浦鉄道は、2020年3月から nimocaやSuicaなどの全国相互利用カードが使えるようになりました。
(これまで使われていた 長崎スマートカードを nimocaへ切り替え)
熊本県
【JR九州】
豊肥本線(阿蘇高原線) 肥後大津~中判田駅間(立野駅・阿蘇駅・宮地駅など)
三角線(あまくさみすみ線)
肥薩線
※2020年7月の豪雨の影響で運転見合わせ中。運転再開の見込みは立っていません。
肥薩おれんじ鉄道
南阿蘇鉄道
※熊本地震の影響で立野~中松駅間の運転を見合わせていましたが、2023年7月15日に運転を再開しました。
くま川鉄道
※人吉温泉~肥後西村駅間は、2020年7月の豪雨の影響で運転見合わせ中。
一部区間で鉄橋が流出しており、2025年度中の全線復旧を目指しています。
熊本電鉄
※以前はICカードが使えましたが、2024年11月16日からICカードが使えなくなりました。
(くまモンのICカードのみ利用可能)
大分県
【JR九州】
日豊本線 幸崎~臼杵・津久見・佐伯・延岡・宮崎方面
久大本線(ゆふ高原線) 向之原~善導寺駅間(由布院駅・日田駅・うきは駅など)
豊肥本線(阿蘇高原線) 中判田~肥後大津駅間(豊後竹田駅・宮地駅・阿蘇駅など)
日田彦山線
※添田~日田駅間のBRT 「ひこぼしライン」 は、BRT区間内相互間の乗車に限り、ICカードでの支払いが可能。
ただし、乗車時に整理券を取り、降車時に運転手へ提示して 乗車駅を申告する必要があります。
宮崎県
【JR九州】
日豊本線 佐土原~高鍋・日向市・延岡・大分方面、田野~都城・国分・鹿児島中央方面
日南線 田吉~青島・日南・油津・志布志方面
吉都線(えびの高原線)
肥薩線
※宮崎県では、2015年11月14日から、日豊本線 佐土原~宮崎~田野駅間と 日南線 南宮崎~田吉駅間、宮崎空港線で ICカードが利用できるようになりました。
鹿児島県
【JR九州】
日豊本線 国分~霧島神宮・都城・宮崎方面 ※竜ケ水駅はICカード利用不可
指宿枕崎線 喜入~指宿・枕崎方面
肥薩線
吉都線(えびの高原線)
日南線
鹿児島市電 ※RapiCa(ラピカ)、いわさきICカードのみ利用可能
肥薩おれんじ鉄道
沖縄県
なし
※ゆいレールは、かつて OKICA(オキカ)のみ利用可能でしたが、2020年3月10日からSuicaやICOCAなどの全国相互利用カードも使えるようになりました。
●日田彦山線、後藤寺線、原田線、桂川(けいせん)~原田駅間、久大本線 善導寺~向之原駅間、豊肥本線 肥後大津~中判田駅間は SUCOCAエリアに入っていませんが、これらの路線を通過して SUGOCAエリアの駅をICカードで乗り降りすることは可能です。
例えば、以下のようなことができます。
・熊本駅からICカードで乗車し、豊肥本線を経由して 大分駅でICカードで下車すること。
・桂川駅からICカードで乗車し、原田線を経由して 原田駅でICカードで下車すること。
・新飯塚駅からICカードで乗車し、後藤寺線・日田彦山線を経由して小倉駅でICカードで下車すること。
●北九州モノレールでは、2015年10月1日に 「mono SUGOCA」(ものすごか)が導入され、SUGOCA・nimoca・Suica・PASMO・ICOCAなどの全国相互利用カードが利用可能になりました。
●熊本電鉄では、2016年3月23日から全国相互利用カードが利用可能になっていましたが、2024年11月16日から再び利用できなくなりました。
(2025年3月にクレジットカードなどによるタッチ決済を導入予定)
※ICカードが使えないJRの駅について もっと具体的に知りたい方は、サブブログ 「JRの駅でICカードが使えるか使えないか分かるブログ 」をご覧ください。
【ICカードが使えない鉄道路線(地方別)】
北海道
東北地方
関東(首都圏)
新潟県
長野県・山梨県
東海地方(岐阜・愛知・三重・静岡)
北陸(富山・石川・福井)
関西
中国・四国地方