JR東日本のSuicaや、首都圏の私鉄・地下鉄系のPASMOをはじめ、ICOCA、PiTaPa、Kitaca、TOICA、manaca、SUGOCA、はやかけん、nimoca といった全国相互利用カード
(以下、「ICカード」と言えば、これら10種類のカードのことを指します)

券売機に並んで切符を買うことなく、タッチするだけで改札を通れるので、電車での移動には絶対欠かせないという方も多いでしょう。

首都圏では多くの鉄道路線で、こういったICカードを利用できます。

しかし、東北地方では JRであってもICカードが使えない路線が非常に多く、つい最近まで 全ての駅でICカードが使えない県があったほどです。

そこで今回は、東北地方でICカードが使えない鉄道路線を 都道府県別にまとめてみました。

※新幹線については、別記事 「新幹線でSuica・ICOCAなどのICカードが使える路線・使えない路線 【まとめ】 」 をご覧ください。


最新更新日 2024年3月20日

※2024年3月16日から、山形県内でSuicaエリアが拡大し、奥羽本線 かみのやま温泉~村山駅間と 左沢線 北山形~寒河江駅間でICカードが使えるようになりました。


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<目次>
【重要】 ICカードでは 「エリア跨ぎ」 ができません
気仙沼線・大船渡線のBRTについて
Suica一部対応駅について
石巻線を経由する利用について
青森県
岩手県
秋田県
宮城県
山形県
福島県



【重要】 ICカードでは 「エリア跨ぎ」 ができません

JR東日本で ICカードが利用可能なエリアは、「首都圏エリア」  「仙台エリア」 「新潟エリア」 「盛岡エリア」 「秋田エリア」 「青森エリア」 の6つに分けられており、それぞれのエリアを跨っての利用はできません。

ICカードで乗車し 他のエリアで下車する場合は、現金で全額精算することになります。

※常磐線の浪江駅以南は、福島県内であっても 「首都圏エリア」 に入ります。



例えば、以下のような利用ができません。

①東京駅や大宮駅、宇都宮駅、黒磯駅からICカードで乗車し、郡山駅や福島駅、仙台駅でICカードで下車すること。

東北本線


②上野駅や水戸駅、いわき駅からICカードで乗車し、原ノ町駅や岩沼駅、仙台駅でICカードで下車すること。
常磐線2020


③新潟駅や新津駅、五泉駅からICカードで乗車し、喜多方駅や会津若松駅、郡山駅でICカードで下車すること。
磐越西線


④いわき駅からICカードで乗車し、郡山駅でICカードで下車すること。
磐越東線

※エリアを跨ぐ場合は、乗車する駅で切符を購入してください。



【気仙沼線・大船渡線のBRTについて】

気仙沼線の柳津~気仙沼駅間、大船渡線の気仙沼~盛駅間は、東日本大震災の影響で鉄道の運行を休止しており、仮復旧として BRT(バス高速輸送システム)を運行しています。

なお、BRTではSuicaなどの全国相互利用カードが利用できますが、Suica仙台エリア(鉄道)と跨っての利用はできません。

また、小牛田~前谷地~柳津駅間はICカードが使えません。




【Suica一部対応駅について】

東北本線の一ノ関駅・平泉駅、陸羽東線の鳴子温泉駅、仙山線の作並駅・山寺駅・山形駅、磐越西線の磐梯熱海駅、猪苗代駅、会津若松駅、喜多方駅は、Suica一部対応駅  となっており、Suica対応駅と以下のような違いがあります。

①Suica一部対応駅では、Suicaの発売・払いもどし・再発行は行わない。

②Suica一部対応駅を含むSuica定期券は発売しない。

(例えば、仙台~一ノ関、仙台~山形、郡山~会津若松といったSuica定期券は発売しない)




【石巻線を経由する利用について】

石巻線では、仙石線との接続駅である石巻駅と、東北本線・陸羽東線との接続駅である小牛田駅を除いてICカードが使えませんが、石巻~小牛田駅間を通過して Suicaエリアの駅をICカードで乗り降りすることは可能です。

例えば、石巻駅からICカードで乗車し、石巻線・小牛田駅を経由して仙台駅でICカードで下車することができます。

石巻線経由



青森県

【JR東日本】

奥羽本線 弘前~大館・秋田方面
津軽線 ※蟹田~三厩駅間は、2022年8月の豪雨の影響で運転見合わせ中。
五能線
大湊線
八戸線


青い森鉄道
弘南鉄道
津軽鉄道


●2023年5月27日から、奥羽本線 弘前~青森駅間でICカードが使えるようになりました。



岩手県

【JR東日本】

東北本線(盛岡エリア) 北上~水沢・一ノ関・仙台方面
東北本線(仙台エリア) 一ノ関駅・平泉駅以外の駅
※一ノ関駅・平泉駅は Suica仙台エリア。(Suica一部対応駅)
盛岡エリア⇔仙台エリアを跨いでの利用はできません。

八戸線
花輪線

田沢湖線 雫石~田沢湖・大曲・秋田方面
山田線(宮古~釜石駅間は2019年3月23日に復旧し、三陸鉄道に移管)
釜石線 新花巻~遠野・釜石方面
北上線
大船渡線 ※気仙沼~盛駅間はBRTを運行。

IGRいわて銀河鉄道
三陸鉄道


●2023年5月27日から、東北本線 北上~盛岡駅間、田沢湖線 盛岡~雫石駅間、釜石線 花巻~新花巻駅間でICカードが使えるようになりました。



秋田県

【JR東日本】

奥羽本線(青森方面) 追分~東能代・大館・弘前方面
奥羽本線(新庄方面) 和田~大曲・横手・湯沢方面
羽越本線 新屋~羽後本荘・酒田・新潟方面
五能線
花輪線
田沢湖線
北上線


秋田内陸縦貫鉄道
由利高原鉄道


●2023年5月27日から、奥羽本線 和田~秋田~追分駅間、男鹿線の全駅、羽越本線 新屋~秋田駅間でICカードが使えるようになりました。



宮城県

【JR東日本】

東北本線 小牛田~石越・一ノ関・盛岡方面
陸羽東線 古川~鳴子温泉・新庄方面 ※鳴子温泉駅はICカード利用可能(Suica一部対応駅)
石巻線 ※石巻駅はICカード利用可能。女川駅はICカードが使えません。
気仙沼線 ※柳津~気仙沼駅間はBRTを運行。
大船渡線 ※気仙沼~盛駅間はBRTを運行。
仙山線 愛子(あやし)~作並・山形方面 ※作並駅はICカード利用可能(Suica一部対応駅)

阿武隈急行


●仙台市地下鉄は、かつてicsca(イクスカ)しか使えませんでしたが、2016年3月26日から SuicaやPASMOなどの全国相互利用カードも使えるようになりました。

●icscaはSuicaの仙台エリアでも使うことができますが、Suicaの首都圏エリア・新潟エリアや、他のICカードのエリア(PASMOエリア・ICOCAエリアなど)でicscaを使うことはできません。

●仙台空港鉄道は、東北地方の私鉄(JR・地下鉄以外)で唯一 ICカードが使えます。



※宮城県でICカードが使えないJRの駅について 具体的に知りたい方は、サブブログの記事宮城県でSuica・PASMOなどのICカードが使えないJR駅 <まとめ> 」 をご覧ください。



山形県

【JR東日本】

奥羽本線(山形線含む)  かみのやま温泉~赤湯・米沢・福島方面、村山~新庄・湯沢・秋田方面
仙山線 ※山寺駅はICカードが利用可能(Suica一部対応駅)
左沢線 寒河江~左沢駅間
米坂線 ※今泉~坂町駅間は、2022年8月の豪雨の影響で運転見合わせ中。
陸羽東線
陸羽西線

山形鉄道 フラワー長井線

※2024年3月16日から、奥羽本線 かみのやま温泉~村山駅間と 左沢線 北山形~寒河江駅間でICカードが使えるようになりました。




福島県

【JR東日本】

東北本線 矢吹~白河・黒磯・宇都宮・東京方面
奥羽本線(山形線)
水郡線
只見線

磐越西線 郡山富田~会津若松・喜多方・新潟方面
※磐梯熱海駅・猪苗代駅・会津若松駅・喜多方駅はICカード利用可能(Suica一部対応駅)

磐越東線 船引~小野新町・いわき方面
常磐線(首都圏エリア) 浪江~原ノ町・岩沼・仙台方面
常磐線(仙台エリア) 小高~いわき・水戸・上野方面
※首都圏エリア⇔仙台エリアを跨いでの利用はできません。

阿武隈急行
福島交通 飯坂線 ※NORUCAのみ利用可能。
野岩鉄道・会津鉄道 (東武鬼怒川線 新藤原駅から先、会津田島方面)


※福島県でICカードが使えないJRの駅について 具体的に知りたい方は、サブブログの記事 「福島県でSuica・PASMOなどのICカードが使えないJR駅 <まとめ> 」 をご覧ください。



【ICカードが使えない鉄道路線(地方別)】
北海道
関東(首都圏)
新潟県
長野県・山梨県
東海地方(岐阜・愛知・三重・静岡)
北陸(富山・石川・福井)
関西
中国・四国地方
九州・沖縄

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