※写真は、放出(はなてん)駅に停車中の おおさか東線の電車(201系)。
学研都市線の貨物支線である 城東貨物線を改良し、久宝寺~新大阪駅間で旅客営業する計画の おおさか東線。
2008年に 南側の久宝寺~放出駅間が先行開業し、2019年3月16日(土)、北側の放出~新大阪駅間がついに開業しました!
今回、おおさか東線が どのように放出~新大阪駅間を結んでいるのか、途中の駅は どこに設置されたのか、
新大阪駅や鴫野駅で どのような工事が行われたかなど、おおさか東線 放出~新大阪駅間の延伸について、簡単にまとめてみました。
最新更新日・・・2019年5月21日
※南吹田・JR淡路・城北公園通・JR野江・鴫野の写真を更新しました。
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●鴫野駅~神崎川の手前までは、城東貨物線の線路を使用。(旅客化&複線化)
神崎川の手前で 城東貨物線から分岐。 南吹田駅付近は高架を新設。
●JR京都線と合流する地点で JR京都線の複々線を高架で跨ぎ、JR京都線の西側を並走する梅田貨物線に乗り入れる。東淀川駅には停車しない。
●新大阪駅では 最も西側のホーム(1・2番のりば)に乗り入れる。
※普通電車は2番のりばを発着。直通快速 奈良行きは1番のりばから発車。
【途中に設置された新駅について】
●JR野江駅、城北公園通(しろきたこうえんどおり)駅、JR淡路駅、南吹田駅の4駅。
●JR野江駅は京阪との乗り換え駅で、大阪メトロ谷町線 野江内代駅からも比較的近い。
●JR淡路駅は阪急との乗り換え駅。
●城北公園通駅の仮称は 「JR都島駅」 だったが、大阪メトロ谷町線の都島駅から北へ1.6km離れた場所にある。
(大阪市旭区赤川一丁目。阪神高速12号守口線 都島入口付近)
●いずれの駅も 相対式ホーム2面2線の構造で、ホーム有効長は8両。
エレベーター2基(各ホーム1基)とエスカレーター4基(各ホーム上り・下り)を設置。
【JR西日本 ニュースリリース】
おおさか東線北区間(新大阪~放出駅間)新駅の概要について
おおさか東線全線開業に向けて 新大阪-放出駅間 新駅の駅名の決定について
※東淀川駅の3番のりば(京都方面ホーム)から西側を撮影。
一番手前の線路が JR京都線の上り外側線(新快速や特急列車が走行)で、その隣に 梅田貨物線の線路が2本あり、奥に 北方貨物線の線路が2本ある。
おおさか東線は、新大阪~南吹田駅間で 梅田貨物線の線路を走行するため、東淀川駅に停車しない。
南吹田駅 ※2019年3月16日撮影
JR淡路駅 ※2019年3月16日撮影
城北公園通駅 ※2019年3月17日撮影
JR野江駅 ※2019年3月17日撮影
新大阪駅
旧17・18番のりばの東側に 新しいホームを増設し、新17・18番のりばとする。
その後、旧17・18番のりばを閉鎖し、改装工事を実施。 新15・16番のりばとして使用再開。
その後、旧15・16番のりばを閉鎖し、改装工事を実施。新13・14番のりばとして使用再開。
このように、ホームの閉鎖・改装と線路切り替えを繰り返し、各ホームを東側へ移していく。
最終的に、最も西側のホーム(旧11・12番のりば)が おおさか東線ホームになる。
※おおさか東線延伸開業後の配線図については、別記事 「新大阪駅 おおさか東線延伸開業後の配線図を見る 」 をご覧ください。
※旧11・12番のりばは、2018年7月23日(月)から 「1・2番のりば」 として使用再開された。
京都方面へ向かう 特急 「はるか」 「くろしお」 が 1番のりばを発着する。
これに先駆けて、2018年6月24日(日)に 新大阪駅 在来線ホームの のりば番号が変更された。
(11番のりば→3番のりば、12番のりば→4番のりば、13番のりば→5番のりば、14番のりば→6番のりば、15番のりば→7番のりば、16番のりば→8番のりば、17番のりば→9番のりば、18番のりば→10番のりば)
【JR西日本 ニュースリリース】
新大阪駅 在来線のりば番号変更および休止中ホームの使用再開のお知らせ
※新大阪駅 2番のりばに停車中の普通 久宝寺行き。(2019年3月16日撮影)
鴫野駅
2番のりばの隣に新しいホーム(4番のりば)を増設し、学研都市線の新下りホームとする。
その後、2番のりばを閉鎖し、改装工事を実施。
単式ホームから島式ホームに改造し、2番のりばの反対側を3番のりばとする。
3番のりばは、学研都市線の新上りホームとなる。
最終的に、これまで学研都市線ホームだった1・2番のりばが おおさか東線ホームに転用される。
※4番のりばのエレベーターは、2014年3月29日から使用開始されている。
2015年3月28日までは、4番のりばと2番のりばの間に仮設の通路を設置して、2番のりばのエレベーターとして使用されていた。
(詳しくは、別記事 「鴫野駅のエレベーターが使用開始!!!(2014年4月) 」 参照)
※2017年2月4日から 2番のりばが学研都市線 上りホームとして使用開始。
2番のりばの線路の真上に仮設ホームを設置して 2番のりばを拡幅することにより、3番のりばへの線路切り替えを待たずして、1番のりばの改装工事に取り掛かることが可能になった。
(上の写真は 2018年2月に撮影)
※2018年5月20日から 3番のりばが使用開始され、2番のりばは再度使用停止となった。
なお、貨物列車は 当面の間 上下共に1番のりばの線路を走行する。
※開業後の様子(2019年3月17日撮影)
鴫野~放出駅間
工事着手前
延伸開業後
3番のりばの使用開始前、城東貨物線を走る貨物列車は、鴫野駅西側~放出駅間で 学研都市線の線路を走行していた。
城東貨物線の線路は単線で、学研都市線の上り線にしか接続していなかったため、学研都市線の下り線から城東貨物線へ入る貨物列車は、鴫野駅の西側で 下り線から上り線への渡り線を通り、上り線を逆走していた。
※鴫野駅4番のりばから京橋方向を撮影。(2018年5月12日撮影)
右へ分岐する渡り線は、学研都市線から城東貨物線へ入る貨物列車が通っていた。(現在は撤去済み)
3番のりばの使用開始後、貨物列車は 上下共に1番のりば(2018年5月19日まで学研都市線の上り線だった線路)を走行するようになり、学研都市線の電車が走る線路と 貨物列車の走る線路が分離されている。
【おおさか東線 全線開業後のダイヤについて】
※JR西日本 ニュースリリース より引用。
① 普通電車は早朝・深夜を除いて 毎時4本運転
早朝・深夜を除き、1時間に上下各4本運転。
久宝寺~新大阪駅間の運転本数は、1日に上下各67本(土休日は66本)。
所要時間(日中時間帯標準)は、久宝寺~新大阪駅間が34分。放出~新大阪駅間が16分。
車両は、現行と同じ 黄緑色の201系(6両編成)。
② 奈良~新大阪駅間で 「直通快速」 を運転! JR河内永和駅・高井田中央駅にも停車!
運転本数は 1日に4往復(上下各4本、計8本)。
平日は 朝に奈良発 新大阪行きを4本、夕方に新大阪発 奈良行きを4本運転し、土休日は 朝と夕方に2往復ずつ(計4往復)運転。
奈良~新大阪駅間の所要時間は 約55分(52~60分)。
停車駅は、奈良~王寺駅間の各駅と、久宝寺・JR河内永和・高井田中央・放出・新大阪。
久宝寺~放出駅間では JR河内永和駅と高井田中央駅が 新たに停車駅に加わり、放出~新大阪駅間はノンストップとなる。
※直通快速の運転時刻(JR西日本 ニュースリリースより)
車両は、現行の直通快速と同じ 7両編成の207系・321系(学研都市線で使用されている車両)。
現行の直通快速は 奈良~尼崎駅間で運転されているが、奈良~新大阪駅間での運転開始に伴い、放出~尼崎駅間の運転を取り止める。
【北梅田駅(仮称)への乗り入れ】
北梅田駅 とは・・・
梅田貨物線 新大阪~西九条駅間、大阪駅の北側に設置される新駅。
完成すれば、特急 「はるか」 「くろしお」 が停車し、おおさか東線の電車が乗り入れる。
島式ホーム2面4線の地下駅。
開業は2023年春。放出~新大阪駅間開業の4年後になる予定。
新駅の設置に伴い、梅田貨物線の一部区間が大阪駅寄りにルート変更&地下化される。
【日刊建設工業新聞】
大阪市、JR西日本/東海道線支線地下化・新駅設置(北区)/15年内着工へ
【JR西日本】
「JR西日本グループ中期経営計画2017」 主な施策一覧(PDF)
※近畿エリア→「うめきた整備に伴う地下新駅」 に、「2023年春開業予定」 と記載。
【衣摺加美北(きずりかみきた)駅の設置】
衣摺加美北駅 とは・・・
おおさか東線で駅間距離が最長となっている新加美~JR長瀬駅間(2.7km)に設置された新駅。
所在地は大阪府東大阪市衣摺。
東大阪市と大阪市平野区の市境に位置しており、所在地の「衣摺」 と 大阪市平野区の地名である 「加美北」 を合わせた駅名になった。
相対式ホーム2面2線の高架駅。
放出~新大阪駅間開業の1年前、2018年3月17日(土)に開業。
【JR西日本 ニュースリリース】
おおさか東線 JR長瀬~新加美駅間新駅設置について
おおさか東線 JR長瀬~新加美駅間、新駅の概要について
おおさか東線全線開業に向けて ~JR長瀬・新加美駅間新駅の駅名の決定について~
※2018年11月10日撮影。
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