
※上の写真は、放出駅に停車中の おおさか東線の電車(201系)。
学研都市線の貨物支線である 城東貨物線を改良し、久宝寺~新大阪駅間で旅客営業する計画の おおさか東線。
2008年に 南側の久宝寺~放出(はなてん)駅間が先行開業し、残る北側の放出~新大阪駅間は、2019年春の開業を目指して 現在 建設工事が進められています。
自分は、2011年10月に「おおさか東線全線開業後のダイヤを予想してみた 」 という記事を書きました。
その中で、久宝寺~放出駅間 各駅停車、放出~新大阪駅間快速運転の電車と、放出~新大阪駅間の普通電車が それぞれ毎時4本(計8本)になると予想していましたが、あれから5年近く経ち、考えが変わってきたので、改めて記事にしたいと思います。
広告
2016年6月現在、自分が予想している日中のダイヤは、
久宝寺~新大阪駅間の普通電車が毎時4本(15分間隔)
学研都市線直通の快速(夕方以降は区間快速)が毎時2本(30分間隔)
大和路線直通の快速(直通快速)が毎時2本(30分間隔) というもの。
やっぱり、線内完結の快速だと物足りないと思えてきたんですよね。
学研都市線は、2015年春のダイヤ改正で、日中の時間帯、普通電車が四条畷~長尾駅間で運転取り止めとなり、この区間は区間快速の毎時4本だけになってしまいました。
おおさか東線へ直通する快速を設定して、新大阪駅まで乗り換えなしで行けるようになれば、学研都市線沿線から新幹線を利用しやすくなり、利用客の増加につながるのではないかと思います。
朝晩にも おおさか東線直通の快速電車を設定して、大阪環状線 大阪~京橋駅間の混雑緩和に貢献してほしいですね。
おおさか東線直通の電車は松井山手駅、できれば京田辺駅や同志社前駅まで行ってほしいところ。
大和路線 奈良方面からの直通について、そんなに需要があるかどうか疑問と以前書きましたが、最近 意外と需要があるのではないかと思えるようになりました。
奈良から東海道新幹線を利用するなら京都駅経由の方が便利ですが、山陽新幹線を利用する場合、京都駅経由だと遠回りになってしまうんですよね。
それに、王寺駅や法隆寺駅は京都駅より新大阪駅の方が近いです。
おおさか東線へ直通する快速を設定して、新大阪駅へ乗り換えなしで行けるようになれば、大和路線沿線から新幹線を利用しやすくなりますし、新大阪駅から おおさか東線の快速を使って奈良や法隆寺へ向かう観光客も出てくるでしょう。
朝晩だけでなく、ほぼ終日に渡って運転することで、利用が定着するのではないかと思います。
ただ、久宝寺・放出・新大阪の3駅を除いて おおさか東線内に待避線のある駅が1つもない というのが、快速電車を運転する上で ネックになりそうな気がします。
おおさか東線の途中駅で先行の普通電車を快速電車が追い抜くことができるのは放出駅だけ。
放出駅は1・4番のりばに 学研都市線の電車が、2・3番のりばに おおさか東線の電車が発着しますが、放出駅で おおさか東線の快速電車が おおさか東線の普通電車を追い抜くとなれば、学研都市線の電車が発着するホーム(1・4番のりば)に おおさか東線の快速電車を発着させる必要があるので、特に朝夕のラッシュ時は 学研都市線とのダイヤの調整が難しそうですね。
※2018年11月14日追記※
放出駅の配線を確認したところ、 おおさか東線の快速電車が おおさか東線の普通電車を追い抜くことは不可能だということが分かりました。
詳しくは別記事 「放出駅 おおさか東線の電車同士の緩急接続は不可能だった! 」 をご覧ください。
おおさか東線の普通電車ですが、日中の時間帯は 現在と同じ毎時4本(15分間隔)のままだと思います。
学研都市線や大和路線の普通電車ですら 日中毎時4本なのに、それよりも利用客が少ないであろう おおさか東線が毎時6本になるとは考えにくいです。
日中はこれでも良いのですが、問題は朝晩です。
2016年現在、おおさか東線は 久宝寺駅のホーム(2・3番のりば)を大和路線と共用しているためか、普通電車の本数が 朝晩も毎時4本以下に抑えられており、日中と違って 10~20分間隔とバラバラになっています。
それどころか、朝6・7時台の本数が毎時3本と日中よりも少なく、20分以上運転間隔が開く時間帯があるのです。(平日の放出行きは久宝寺7:07発の次が7:28発)
また、22・23時台の本数が毎時2本と 大阪市内を走るJRの路線とは思えないほどの少なさで、30分以上運転間隔が開く時間帯もあります。
(久宝寺行きは放出21:58発の次が22:28発、その次が22:59発)
これは、絶対に改善するべきです。
毎時6本以上、6~10分間隔で・・・とまでは言いませんが、せめて 6時半~9時台、16~23時台に 運転間隔が15分以上開かないようにしてほしいと思います。
もう1つやってほしいのが、始発電車の発車時刻繰り上げと 最終電車の発車時刻繰り下げです。
2016年現在、おおさか東線 放出行きの始発電車は久宝寺5:33発、久宝寺行きの始発電車は放出6:11発。
大和路線 JR難波行きの始発電車が久宝寺4:56発、(奈良方面行きの始発電車は久宝寺5:29発で、おおさか東線の始発電車に連絡)、学研都市線 京橋方面行きの始発電車が放出4:57発(JR東西線直通は放出5:07発)、木津行きの始発電車が放出5:15発であることに比べると、かなり遅いのが分かります。
延伸開業後は、大和路線 JR難波行きの始発電車が 久宝寺で おおさか東線の始発電車に、学研都市線 四条畷方面からの始発電車が放出で おおさか東線 新大阪行き&久宝寺行きの始発電車にそれぞれ接続するダイヤになったら良いと思いますね。
また、2016年現在、おおさか東線 放出行きの最終電車は久宝寺23:16発、放出23:31着と、大阪市を走るJRの路線にしては あまりにも早すぎるんですよね。
久宝寺行きの最終電車も、 放出23:42発 久宝寺23:57着と、日付が変わるまでに運転を終えてしまいます。
延伸開業後は、新大阪行きの最終電車が 放出で JR東西線宝塚行きの最終電車(放出0:06発)に、久宝寺行きの最終電車が 久宝寺で 大和路線奈良行きの最終電車(久宝寺0:24発)にそれぞれ接続するダイヤになったら良いと思いますね。
ちなみに、おおさか東線は 前回の記事 で書いたとおり、JR京都線と合流する地点で JR京都線の複々線を高架で跨ぎ、JR京都線の西側を並走する梅田貨物線に乗り入れます。
おおさか東線 放出~新大阪間開業の4年後、2023年春に、大阪駅の北側に設置される 梅田貨物線の新駅・北梅田駅(仮称)に乗り入れるためです。
以前、おおさか東線の快速を 新大阪からそのままJR宝塚線へ直通させるとか、JR宝塚線の丹波路快速を 新大阪・おおさか東線経由で奈良方面へ直通させるといった意見をネットで見かけましたが、おおさか東線→JR京都線 下り外側線への連絡線が建設されない限り、JR宝塚線はおろか、大阪駅への乗り入れすら物理的に不可能です。
それから、おおさか東線の延伸開業後、大和路快速が全列車 おおさか東線に乗り入れて 新大阪駅発着になると予想している(というより、それを望んでいる)人もいるようですが、絶対にないと断言します。
奈良⇔大阪の利用客数で 近鉄に差をつけられているJR西にとって、奈良から大阪駅(梅田)まで乗り換えなしで行ける というのが唯一の強みです。
そもそも 2011年3月のダイヤ改正で 普通電車の本数を毎時6本→4本に減らしてまで大和路快速の本数を毎時3本→4本に増発したのは、大阪駅に行きやすいダイヤにして2011年5月開業の大阪ステーションシティに人を呼び込むためです。
JR西日本が それを止めてまで、大和路快速の新大阪駅乗り入れにこだわるとは思えません。
後に北梅田駅まで乗り入れるようになれば、奈良⇔梅田の利便性は保たれると思う人もいるかもしれませんが、北梅田駅は大阪駅の北西に設置されるため、大阪駅の南側や東側からのアクセスが非常に不便であり、大阪駅の代わりにはなりません。
以上、おおさか東線全線開業後のダイヤ予想について書きましたが、ダイヤの予想というより 「~してほしい」 という自分の要望ばかりでしたね。
学研都市線や大和路線へ直通する快速電車が運転されるのか、非常に気になるところです。
日中は全区間で普通電車の毎時4本だけ・・・なんてことにならないように願ってます。
※2018年11月14日追記※
おおさか東線 延伸開業後の運行体系が発表されましたが、正直言って期待外れの内容でした。
詳しくは次の記事 「おおさか東線 延伸開業後の運行体系が決定! 新大阪~奈良駅間で 「直通快速」 を1日4往復運転!尼崎~放出駅間は運転取り止め 」 をご覧ください。
【関連記事】
おおさか東線 放出~新大阪駅間の延伸について 【まとめ】
おおさか東線 延伸区間の新駅の駅名がついに決定! 「南吹田」 「JR淡路」 「城北公園通」 「JR野江」