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※写真は 福井駅の改札口の様子(2014年3月撮影)。有人改札となっています。


前回の記事 で、JR西日本が2017年1月31日に公式ホームページで発表した 北陸本線の石川県区間(金沢~大聖寺)と、城端線の新高岡駅、IRいしかわ鉄道のICOCA導入について書きましたが、この日 JR西日本から もう1つ重大発表がありました。

北陸本線の福井県区間にICOCAが導入されるのです!


【JR西日本 ニュースリリース】
ICカード乗車券 「ICOCA」 のエリアを拡大します! ~福井県内の北陸線へのICOCA導入~

※ICOCA導入駅では、ICOCAの他、Suica・PASMO・PiTaPa・Kitaca・TOICA・manaca・SUGOCA・nimoca・はやかけん といった全国相互利用カードが利用可能です。
(以下、「ICカード」 と言えば これらのカードのことを指します)


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今回新たにICOCA導入が発表されたのは、新疋田~牛ノ谷駅間の各駅(計19駅)。
新疋田駅の南隣の近江塩津駅は ICOCA近畿エリアの北端であり、牛ノ谷駅の北隣の大聖寺駅は 今年4月にICOCAが導入される区間の南端であるため、その間の 「空白地帯」 にICOCAが導入されることになります。

サービス開始時期は 2018年夏の予定。 つまり、1年半後 です。
2018年の秋に開催される福井国体を前に、ICOCAの導入が実現することになります。


やっと、北陸本線 福井県区間へのICOCA導入が発表されましたね。
1年前に 北陸でのICOCA導入が発表された時、導入されるのが 金沢~大聖寺という石川県区間だけで、福井県区間は蚊帳の外だったのには 本当にがっかりしましたが、ここ最近の ICOCAエリア拡大に躍起になっているJR西日本ならば、この状態をいつまでも放置するわけがない、石川県区間のICOCA導入の翌年に 福井県区間にも導入するはずだと思っていました。

導入が決まったのは朗報ですが サービス開始は今から1年半後。 まだまだ先ですね・・・。


2017年2月現在、福井県内の主要駅は、福井駅をはじめ 全て有人改札であり、福井県は JR西日本管内の2府16県で唯一 自動改札機が存在しない県となっていますが、今回のICOCA導入で、おそらく 福井駅や敦賀駅に 自動改札機が設置されるでしょう。


福井県区間のICOCA導入で非常に気になるのが、「エリア跨ぎ」 ができるかどうかです。
4月15日に 北陸本線の石川県区間にICOCAが導入されますが、導入後も、金沢駅からICカードで乗車し 大阪駅など関西の駅でICカードで下車するといった北陸エリア⇔近畿エリアを跨っての利用はできません。

関西と石川県に挟まれた 福井県区間にICOCAが導入されれば、ICOCAの近畿エリアと 福井県エリア、石川県・富山県エリアがつながることになりますが、レスポンスの記事 によると、金沢支社の広報室曰く、「福井県内でのICOCA導入に伴い 石川県側のICOCAエリアや近畿のICOCAエリアと接続・一体化させるかどうかは検討中 とのこと。
今回のICOCA導入は 北陸エリアの拡大だと思っていたのですが、それすらまだ決まっていないとは驚きました。

もし、ICOCAの 「福井エリア」 という独立したエリアを作ってしまったら、福井⇔関西どころか、福井⇔石川・富山を跨いでの利用もできなくなるので、これだけは何としても避けてほしいところです。


また、中日新聞の記事 によると、JR西日本曰く、「ICカード乗車券の利用は日常的に使う短い区間を想定。システムが複雑になるため、北陸から関西に向かうなどエリアを跨ぐ利用はできない」 とのこと。

うーん・・・北陸⇔関西といった長距離の移動に ICカードを使うことは想定していないのか・・・。
福井県が何のために 福井国体までのICOCA導入を要望してきたのか、JRは分かっていないのでしょうか?
福井国体の観戦客の多くが 関西の駅からJRを利用するはずです。
せっかく 福井県区間にICOCAが導入されても、北陸エリア内でしか使えないのであれば意味がありません。

特に 敦賀駅と新疋田駅は、京阪神から新快速が乗り入れており、実質的に 近畿エリアの駅となっているので、新快速が乗り入れているにも関わらず ICカードが使えない という状況は、絶対に解消しなければならないと思います。


ただ、先ほどの中日新聞の報道には続きがあり、児島邦昌・金沢支社長が 「福井への導入は、北陸と京阪神をつなぐ形になる。できるだけ長い距離でも使えるようにしたい」 と述べたそうです。
これは希望が持てますね!
ICOCAの北陸エリアと近畿エリアを完全に一体化させるのは無理でも、北陸⇔滋賀・京都・大阪・神戸をICカードで跨いで利用できるようになれば、大多数の利用客は満足するでしょう。

北陸にICOCAを導入する際、独立したエリアを作るのではなく、近畿エリアを拡大する形で 福井県側から順に導入していけば、北陸⇔関西をICカードで跨いで利用できるようにするのが容易だったのになぁ・・・。
でも、あいの風とやま鉄道が北陸で最初にICOCAの導入を決めていなければ、北陸へのICOCA導入が さらに遅くなっていた可能性もあるので、何とも言えないところです。

福井県区間へのICOCA導入日など サービスの詳細については、早ければ来年の春頃、遅くとも来年の6月末までに発表されるでしょう。
今後が気になるところです。


※2017年10月21日追記※
福井県区間へのICOCA導入に合わせて、ICOCAの近畿エリアと北陸エリアが一体化され、関西⇔北陸を ICカードで跨いで利用できるようになります。

ただし、大阪近郊区間内と 北陸本線の特急停車駅以外は ICカードでの乗車距離が営業キロ200km以内に制限されるほか、関西・福井県⇔金沢駅以東
(IRいしかわ鉄道・あいの風とやま鉄道・新高岡駅)を移動する場合は ICカードが使えません。
詳しくは、別記事 「
【JR西日本】 ICOCAエリアがついに一体化! 「エリア跨ぎ」 が可能に! <2018年夏から>」 をご覧ください。



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