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※上の写真は、2015年4月に金沢駅で撮影。


北陸新幹線は、2015年3月に 長野~金沢駅間が延伸開業しました。

2021年現在、金沢~敦賀駅間の建設工事が進んでいます。


この区間の駅で 唯一在来線に接続しないのが、福井~敦賀駅間の越前市内で建設中の新駅です。

北陸本線の武生駅から3km離れた場所(北陸自動車道 武生ICの南側)に設置され、これまでは 「南越駅」 という仮称が付けられていました。

2021年5月13日、JR西日本が その新駅の駅名が決定したと発表したので、このブログでさっそく取り上げたいと思います。


※2021年5月15日追記※
文章と画像を追加しました。



【JR西日本 ニュースリリース(PDF)】
「北陸新幹線(金沢~敦賀間)」 新駅の駅名について


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越前たけふ

※上の図は、JR西日本 ニュースリリースより引用。


ニュースリリースによると、新駅の駅名は 「越前たけふ」。

新幹線の駅名でひらがなが入っているのは、「くりこま高原」 「いわて沼宮内」 「さくらんぼ東根」 「奥津軽いまべつ」 がありますが、JR西日本管内では初めてです。

なお、北陸本線の小松・加賀温泉・芦原温泉・福井・敦賀に併設される駅について、北陸本線と同じ駅名とすることも合わせて発表されました。


開業は、2024年春の予定です。

当初は 2023年春の予定でしたが、加賀トンネルのひび割れや 敦賀駅での工事の遅れの影響で 1年延期されています。




JR西日本で ひらがな入りの駅名が設置されるのは、2017年3月に開業した 可部線の 「あき亀山駅」 以来となります。

この駅は かつて設置されていた安芸亀山駅と区別するため、旧国名がひらがな表記となりました。

今回は 旧国名が漢字で、地名がひらがなと 逆になっています。

地名である武生が 初見だと読みにくい(「ぶしょう」 や 「たけなま」 などと誤読される)というのもありますが、一番の理由は 越前武生駅が既に存在しているためでしょう。


越前武生駅
※画像はYahoo!地図から。


北陸本線・武生駅の北側に、福井鉄道の越前武生駅があります。

1924年の開業から長らく 「武生新駅」 として営業していましたが、2005年に 武生市と今立郡今立町が合併して越前市が発足したことを受け、2010年に現在の駅名に改称されています。


越前武生駅と越前たけふ駅の位置関係

新幹線の駅は 武生をひらがなにしたとはいえ、越前武生駅と同音の駅名であり、紛らわしいことに変わりありません。

そのため、今後 福井鉄道の駅名が再改称される可能性が高いでしょう。

福井新聞の記事 によると、福井鉄道の村田治夫社長が 「仮に越前武生が新幹線の新駅名に採用された場合、当社としては異存ない」 と発言。

駅名変更に必要な費用を越前市が負担することを条件に、新幹線の駅名候補に加えることを認めているそうです。

もし再改称されるとすれば、以前の 「武生新」 に戻る可能性もありますが、個人的には 「福鉄武生」 の方が分かりやすくて良いと思いますね。

※2024年4月23日追記※
2023年2月25日に駅名が 「たけふ新」 に改称されました。



新幹線の駅名候補は、越前たけふ・越前武生のほか、「新武生」 や 「越前市」 などがありました。

しかし、旧国名かつ現在の市名であり 越前ガニなどで知名度の高い 「越前」 と、越前市の中心地である 「武生」 を組み合わせた 「越前たけふ」 が 越前市にとって最も良い駅名ではないでしょうか?

武生がひらがなになっているので 正直ダサい駅名だと思いましたが、すぐに慣れるでしょう。

可部線の新しい終着駅の駅名が 「あき亀山」 に決まった時、自分は 「こんなダサい駅名になるなんてショック。仮称の新河戸(しんこうど)の方が断然良かった」 と思っていましたが、今ではすっかり馴染んでいます。






なお、福井新聞の記事 によると、仮称だった 「南越」 は、新潟県の上越や中越と紛らわしく 全国的に位置が分かりにくいとして、駅名候補を6案に絞る段階で落選しました。

また、武生駅の東に設置されることから 「東武生」 も 当初 候補に挙がっていましたが、関東を走る大手私鉄の 「東武線」 と混同されるなどとして、こちらも候補から外されています。




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