
※新大阪駅に停車中の関空特急 「はるか」。ハローキティのラッピング列車です。(2019年2月撮影)
京都方面~関西空港駅間を1日に30往復(計60本)運転する 特急 「はるか」。
これまでは基本的に6両編成で運転されており、9両編成で運転される列車は60本中 平日は6本、土休日はわずか3本しかありませんでした。
今月(2020年3月)14日のダイヤ改正で、増結用の新型車両271系 18両(3両編成×6本)が営業運転を開始し、全列車9両編成で運転されるようになっています。

※上の図は、JR西日本 ニュースリリース(PDF) より引用。
ところが、新型コロナウイルスが世界中で感染拡大し、出入国する人が激減。
そんな状況で 「はるか」 を9両で運転するのは 明らかに供給過剰だと思っていたんですよね。
2020年3月24日、JR西日本は 公式ホームページで 新幹線や在来線特急の一部臨時列車の運休を発表。
その中で、「はるか」 の編成両数を見直し、4月1日から 全列車6両で運転すると明らかにしました。
【JR西日本 ニュースリリース(PDF)】
一部臨時列車の運休について
★過去記事★
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ダイヤ改正で実施された 「はるか」 の9両化は、今年夏に開催予定だった東京オリンピック・パラリンピックを見越した対応だったのでしょう。
開催期間中は 世界中から多くの外国人が日本を訪れるはず。
今(2019年当時)以上に 関西空港の利用者が増え、6両では足りないくらい 多くの人が 「はるか」 に乗車するに違いない・・・
大げさに言うと、JR西日本は 薔薇色の未来を思い描いていたのではないかと思います。
(自分もそう思ってましたし、今回のような事態は誰も想像できなかったでしょう)
増結用の車両をわざわざ新製していることからも、JR西日本の本気度がうかがえますね。
ところが、新型コロナウイルスの感染拡大で、昨年までのインバウンドに沸いていた状況が一変。
世界各国で入国制限が実施され、日本を訪れる外国人も、外国へ行く日本人も少なくなりました。
需要増に対応するために9両化を実施したのに、蓋を開けてみれば 関空輸送の需要がほとんどなくなっているとは、なんと皮肉なことでしょうか。
全列車6両編成で運転されるということは、増結用の車両(3両編成)は使用されないのでしょう。
ダイヤ改正で営業運転を開始したばかりの271系も、4月から 当面の間は走らなくなるかもしれませんね。
JR西日本によると、全列車6両化に伴い、平日のはるか 1、3、5号は 5号車を指定席から自由席に変更するとのこと。
今月以降、アジアだけでなくヨーロッパやアメリカなどでも爆発的に感染が広がり、世界全体が長いトンネルに入ってしまったように感じます。
新型コロナウイルスが1日も早く終息することを願うばかりです。
※2020年4月22日追記※
4月24日から当面の間、半数近くの 「はるか」 が運休することになりました。
日中以降の本数が 毎時2本から1本に減少します。
また、1日に2往復設定されている 米原駅発着の列車は、全て運休となります。