IMG_5364-1
※姫路駅に停車中の新快速 播州赤穂行き。(2020年11月撮影)


JR西日本は、緊急事態宣言の発出や自治体からの要請を受けて、以下のように減便と終電繰り上げを実施しました。


①大阪環状線で終電繰り上げ
(2021年4月28日以降の平日)




②大阪環状線・JRゆめ咲線 日中の時間帯に減便。
(2021年5月1日以降の土休日と5月6日、7日)





③琵琶湖線・JR京都線・JR神戸線の新快速、日中に野洲~姫路駅間で減便。
(2021年5月1日以降の土休日)





いずれも、緊急事態宣言が解除されるまで(5月11日まで)実施する としていました。


ところが、大阪・京都・兵庫などに出されている緊急事態宣言が 5月31日まで延長されたのです。

これに伴って 減便措置も延長されるのではないか と思っていたところ、JR西日本が5月12日以降の運転計画を発表。

平日における大阪環状線の終電繰り上げは継続するものの、土休日の日中における新快速と大阪環状線・JRゆめ咲線の減便措置を取り止め、通常ダイヤでの運行に戻すことになりました。


【JR西日本 ニュースリリース(PDF)】
一部列車の運転取り止めについて(5月12日以降)

【毎日新聞の記事】
JR西、12日以降は昼間時間帯の減便取りやめ


毎日新聞の記事によると、JR西日本は 各自治体からの要請を受けて 5月1日から昼間の減便を続けていましたが、緊急事態宣言の延長に際して同様の要望がなかったため 減便を取り止めることにしたそうです。



今回の減便、果たして意味があったのでしょうか?

「サンダーバード」 や 「やくも」 などの在来線特急を減便した時のように、コロナの影響で利用客が激減し 利用の回復が当面見込めないことを理由に減便するのなら納得できますし、やむを得ないことだと受け入れられます。

しかし今回、自治体からの要請がなくなった途端 元に戻すということは、JRは当初 減便するつもりは全くなく、自治体から要請されたので仕方なく減便した というのが本音ではないでしょうか?


自治体は、列車を減便することで 人々に外出自粛を促しているつもりですが、減便を理由に出かけるのを止めた人は ほとんどいないでしょう。
(列車の利用を止めて車で移動することにした人はいるかもしれませんが)

外出自粛する人は 減便しなくてもステイホームしますし、出かける人は 減便に関係なく出かけるはずです。


実際、JR東日本は 自治体からの要請を受けて 平日の朝ラッシュ時に山手線などで減便し、大変な混雑を招いてしまいました。

JR西日本の減便は 土休日の日中(大阪環状線・JRゆめ咲線は5月6日・7日の日中も)だったので、目立った混雑とはならなかったのでしょう。

JRゆめ咲線は USJが臨時休業中ということもあり、30分間隔で運転して問題がないくらい利用客が少なかったのかもしれません。

しかしそれでも、減便することによって車内がより密になるリスクがありますし、コロナ対策としては完全に間違っていると思います。


自分は このGW期間中 電車に乗ったわけではありませんが、自治体が鉄道会社に対して無意味な減便を要請することに腹立たしさを覚えます。

「減便すれば人流を抑制できる」 という勘違いを今すぐ捨てて、鉄道会社への減便要請は金輪際止めていただきたいですね。







 


広告