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※上の写真は、大阪環状線 玉造駅に停車中の大和路快速。短い6両編成でした。


JR西日本は、2020年3月14日(土)にダイヤ改正を実施します。

その概要が、今日(2019年12月13日) ついに発表されました。

ここでは 近畿エリア 在来線のダイヤ改正について 取り上げたいと思います。

※2020年3月29日追記※
文章を追加しました。



【JR西日本 ニュースリリース】
2020年春のダイヤ改正について

★前回のダイヤ改正★



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概要

●大阪環状線 全ての列車を8両に統一! 短い6両の大和路快速消える

●JRゆめ咲線 平日朝ラッシュ時に増発

●JR奈良線 土休日の 「みやこ路快速」 を全列車6両に

●嵯峨野線 土休日の一部列車を8両に増強

●JR宝塚線 日中の丹波路快速・快速を 「区間快速」 に。普通は宝塚で折り返し

●大和路線・和歌山線 日中のJR難波~高田駅間の快速の運転を取り止め

●特急「サンダーバード」、和倉温泉行きの運転時刻を変更。現行より30分遅く

●特急「こうのとり」 「きのさき」、一部の列車で運転区間を変更(福知山行き→豊岡行きなど)

●特急「はるか」、新型車両投入で全列車9両編成に

●特急「くろしお」、全ての列車が日根野駅に停車

●「パンダくろしお」 を毎日同じ時刻で運転

●きのくに線 御坊~紀伊田辺駅間の113系を新型車両227系に置き換え

●和歌山線(全線)と きのくに線(和歌山~紀伊田辺駅間の全駅)でICカードが利用可能に


※上記のほか、利用状況に合わせて 北陸線・琵琶湖線・関西線の一部列車の運転取り止め、行き先や運転間隔、両数の変更を行う。



以下、詳しく見ていきます。
※図は、いずれもJR西日本 ニュースリリースからの引用です。


【大阪環状線】
全ての列車を8両に統一! 短い6両の大和路快速消える

これまで6両・8両混在だった大和路快速を全列車8両で運転。

これにより、大阪環状線では 全列車の乗車位置が統一される。

大阪環状線 ダイヤ改正2020
※8両で運転する大阪環状線の運転本数(大阪~京橋 外回り)



【JRゆめ咲線】
平日朝ラッシュ時に増発!概ね6分間隔に

新型車両323系を追加投入し、混雑する平日7:30~8:30に 西九条~桜島駅間の列車を2往復増発。

これにより、上記の時間帯では概ね6分間隔での運転となる。


JRゆめ咲線 ダイヤ改正2020



【JR奈良線】
土休日の 「みやこ路快速」 を全列車6両に

土休日に6両で運転する みやこ路快速が12本から35本に増え、全列車6両での運転となる。

JR奈良線 ダイヤ改正2020 奈良発
JR奈良線 ダイヤ改正2020 京都発


【嵯峨野線】
土休日の一部列車を8両に増強

土休日の朝と夕方に、嵯峨野線の一部の普通電車を4両から8両に増やす。


嵯峨野線 ダイヤ改正2020



【JR宝塚線】
日中の丹波路快速・快速を 「区間快速」 に。普通は宝塚で折り返し

平日の概ね11~15時台、土休日の概ね12~15時台の「丹波路快速」 と 「快速」 を、宝塚~新三田駅間の各駅に停車する 「区間快速」 として運転。

なお、普通電車は宝塚駅で折り返し運転となる。


JR宝塚線 ダイヤ改正2020



【大和路線・和歌山線】
日中のJR難波~高田駅間の快速の運転を取り止め

平日の概ね10~17時台、土休日の概ね11~17時台のJR難波~高田駅間を直通する快速列車などの運転を取り止め、和歌山線内(王寺~高田駅間)は新型車両227系で運転。

なお、王寺駅で大和路快速と和歌山線の接続を行う。



【北陸方面特急】
「サンダーバード」、和倉温泉行きの運転時刻を変更

七尾線に直通する 「サンダーバード」 の時刻を、和倉温泉の宿泊に適した時間帯に合わせて変更する。
(北陸エリアのニュースリリースより)

サンダーバード ダイヤ改正2020
※大阪発 和倉温泉行きの主な駅の停車時刻。



【北近畿方面特急】
「こうのとり」 「きのさき」、一部の列車で運転区間を変更

新大阪17時台の 「こうのとり17号」 の運転区間を 新大阪~豊岡に、新大阪18時台の 「こうのとり19号」 の運転区間を 新大阪~福知山に変更。

京都17時台の 「きのさき13号」 の運転区間を 京都~福知山に、京都18時台の 「きのさき15号」 の運転区間を 京都~豊岡に変更。

※福知山駅では、「きのさき13号」 から 「こうのとり17号」 へ、「こうのとり19号」 から 「きのさき15号」 へ、同一ホームで乗り換えできる。


きのさき・こうのとり ダイヤ改正2020-1

きのさき・こうのとり ダイヤ改正2020-2



【関空・和歌山方面特急】
「はるか」、新型車両投入で全列車9両編成に

京都方面~関西空港駅間を1日に30往復、60本運転する 「はるか」 に、増結用の新型車両271系を18両(3両編成×6本)追加投入し、全列車9両編成で運転する。

9両編成で運転する 「はるか」 は、平日は6本→60本、土休日は3本→60本となる。


1号車はグリーン車指定席、2~3号車は指定席、4~9号車は自由席となる。
(関西空港行きにおいて、4、5号車の自由席が指定席となる列車がある)

はるか ダイヤ改正2020


新型はるかの車内
※271系の主な旅客サービス・バリアフリー設備



「くろしお」、全ての列車が日根野駅に停車

特急 「くろしお」 の和歌山・白浜方面行き2本、新大阪行き3本が日根野駅に新たに停車。

これにより、全ての 「くろしお」 が日根野駅に停車する。

くろしお ダイヤ改正2020



「パンダくろしお」 を毎日同じ時刻で運転

くろしお 3、6、25、26号を 「パンダくろしお 『Smile アドベンチャートレイン』」 で毎日運転。
※その他の 「くろしお」 も 「パンダくろしお」 で運転する場合がある。

パンダくろしお2020


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※新大阪駅に到着した 「パンダくろしお」 (2018年3月撮影)



【きのくに線・和歌山線】
御坊~紀伊田辺駅間の113系を新型車両227系に置き換え

きのくに線 御坊~紀伊田辺駅間を日中に運行している113系ワンマン列車を 新型車両227系に置き換え。

早朝・深夜に運行している113系も 227系に置き換わる。


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※きのくに線 紀伊由良駅に停車中の113系(2019年4月撮影)



和歌山線と きのくに線(和歌山~紀伊田辺)の全駅でICカードが利用可能に

今回のダイヤ改正に合わせて、和歌山線 五条~和歌山駅間と きのくに線 海南~紀伊田辺駅間の特急通過駅で、ICOCAなどのICカードが使えるようになる。

これにより、和歌山線の全線と きのくに線 和歌山~紀伊田辺駅間の全駅でICカードが使えるようになる。




以上、JR西日本 近畿エリアのダイヤ改正の概要を書きました。


大阪環状線の全列車8両化、みやこ路快速 土休日の全列車6両化、嵯峨野線 土休日の8両運転増加、特急 「はるか」 の全列車9両化といったように、両数の増強が目立つ改正となりました。


とりわけ喜ばしいのは、大阪環状線の全列車8両化。

大阪環状線に乗り入れる 「大和路快速」 は、一部の列車が 短い6両編成で運転されています。

6両の列車は 環状線内での混雑が激しく、利用客から不評を買っていたんですよね。


ただ、この大和路快速8両化と引き換えに、日中にJR難波~高田駅間を走る快速が運転取り止めになってしまいました。

自分は 2012年11月の過去記事 「大和路線 日中の供給過剰なダイヤについて考える。 JR難波発着 「快速」 は本数減? 停車駅追加? 【2013年ダイヤ改正予想】」 で、大和路線の日中のダイヤが今後どうなるのか いろいろ予想していましたが、まさか 本当に 日中のJR難波駅発着の快速が全廃されるとは驚きました。

和歌山線 王寺~高田駅間では、日中の電車が JR難波駅発着の快速から 王寺駅発着の普通電車に置き換えられます。

天王寺方面へ向かう利用者にとっては、日中に王寺駅で乗り換えが必要になり、不便になりますね。

かつて JR難波発着の快速が毎時3本走っていたのが信じられないくらいです。



2015年3月のダイヤ改正で、日中の学研都市線の快速が 「区間快速」 に置き換えられましたが、同じようなことが今回 JR宝塚線で行われます。

2011年3月のダイヤ改正以降、JR宝塚線の日中のダイヤは、丹波路快速(大阪~篠山口)が毎時2本、快速(大阪~宝塚)が毎時2本、普通電車(高槻~新三田)が毎時4本という体制が続いていました。

ただ、普通電車よりも快速の方が運行距離が短いことや、宝塚から先へ行く普通電車が 川西池田駅で 宝塚止まりの快速に追い抜かれるということに対して、以前から疑問を感じていたんですよね。

そこで、新三田行きの普通を宝塚止まりにした上で、宝塚行きの快速を 新三田行きの区間快速にすれば良いと思っていました。

まさか丹波路快速まで区間快速にしてしまうとは驚きです。

快速通過駅の生瀬・武田尾・道場の利用客にとっては朗報かもしれませんが、快速停車駅の利用客にとっては 所要時間増が痛いですね。

3駅増えるだけとはいえ、篠山口あたりから大阪方面へ向かうのに 川西池田駅まで各駅停車というのは、心理的にキツいものがあります。

それにしても、宝塚~新三田駅間の快速通過駅って、日中も毎時4本要りますかね?

生瀬、道場はとにかく、利用者が特に少ない武田尾は毎時2本で十分だと思うのですが・・・



特急 「くろしお」 は、前回のダイヤ改正で 日根野駅を通過する列車が5本だけになりました。

今回、全ての列車が日根野駅に停車するようになり、天王寺~和歌山駅間ノンストップの列車が消滅します。

やはり、関西空港⇔白浜・新宮方面のアクセス向上が大事ということなんでしょうね。

現行ダイヤでは、日根野駅に停車する 「くろしお」 の運転間隔が 上りは2時間、下りは3時間開く時間帯がありますが、今回のダイヤ改正で解消されることになります。



自分は今回、おおさか東線の朝晩の普通電車増発や 直通快速の増発、 臨時特急 「まほろば」 (新大阪~奈良)の定期列車化、「Aシート」 付きの新快速の増発を予想していましたが、どれも行われないようです。


JR西日本は、来年春のダイヤ改正で 京阪神地区の終電繰り上げを検討しています。

果たして、どんな改正内容になるのか、気になるところです。


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