
※長門市駅 2番のりばに停車中の普通 厚狭行き。キハ120形気動車です。(2023年3月撮影)
2023年7月1日、ショッキングなニュースが入ってきました。
6月30日からの大雨で、山口県を走る美祢線の鉄橋が流失してしまったのです。
【山口放送の記事】
【JR美祢線またも被害】 今回の大雨でJR美祢線の線路ふたたび崩落・流出
【毎日新聞の記事】
山口の大雨でJRの橋梁流失 美祢・山陰線の一部、運転再開見通せず
【JR西日本 運行情報】
美祢線 橋梁情報(写真)
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今回流失したのは、四郎ヶ原~南大嶺駅間にある 川幅約70mの厚狭川を跨ぐ鉄橋です。
復旧の見込みが立っておらず、厚狭~長門市の全線で運転を見合わせています。
(7月4日からバス代行輸送を実施)
JR西日本管内で鉄橋が流失するのは、2018年7月の西日本豪雨で 芸備線 白木山~狩留家駅間の鉄橋が流失して以来です。
美祢線では、2010年7月にも 大雨で 湯ノ峠~厚保(あつ)駅間の鉄橋が流失しましたが、1年2ヶ月で復旧させています。
それから12年後、再び鉄橋が流失してしまったのです。

※厚狭駅 2番のりばに停車中の普通 仙崎行き。(2023年3月撮影)
自分は これまでに何度か美祢線に乗車しており、今年も3月に長門市⇒厚狭を乗車したばかりでした。
まさかこんなことになるとは、思いもしなかったです。
鉄橋が流失してしまうと 長期間運休は避けられず、復旧まで最低でも1年はかかります。
美祢線は 来年(2024年)が全通100周年となりますが、最悪の形で迎えることになりそうです。
前回の鉄橋流失の時は復旧できましたが、今回はどうでしょうか。
ただでさえ利用客の少ないローカル線である上、コロナ禍でJR西日本の経営が悪化したこともあり、状況は13年前よりも悪くなっていると思います。
今回の鉄橋流出を機に 美祢線の存廃問題が浮上する可能性があり、山口県と沿線自治体(山陽小野田市・美祢市・長門市)の出方次第では 一気に廃止に傾く恐れもあるのです。
もし、JR西日本が 復旧の条件に上下分離方式の採用(自治体が線路施設を保有)を提示した場合、自治体側は受け入れることができるでしょうか?
「お金は一切出しません」 というスタンスであれば、廃止は免れないでしょう。
鉄道ファンとしては復旧してほしいところですが、復旧を諦めて廃止という結果になってもおかしくないと思いますね。
なお、今回の大雨では 山陰本線でも 一部区間で鉄橋が傾く被害があり、長門市~小串駅間で運転を見合わせています。