※金沢駅に停車中の普通 七尾行き。新型車両の521系です。(2021年3月撮影)
七尾線では、運転士11人を含む社員15人が新型コロナウイルスに感染したため、2021年8月19日(木)から 一部の列車を運休しています。
今回は、その件について取り上げたいと思います。
【JR西日本 ニュースリリース(PDF)】
七尾線列車の一部運休について
弊社社員の新型コロナウイルス感染について (2021年8月16日時点)
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JR西日本 七尾鉄道部運転科では、2021年8月15日までに、運転士6人・車掌2人・事務スタッフ2人の計10人が新型コロナウイルスに感染しました。
8月16日の発表(PDF) では、「七尾線の運行に必要な社員が確保できていることから、現時点ではダイヤへの影響はない」 としていましたが、その後 新たに運転士5人の感染が判明。
通常の列車本数を維持することが困難になったことから、8月19日から 列車本数を減らして運転しています。
運休するのは、普通列車が54本中15本、特急列車(能登かがり火・サンダーバード)が12本中2本の計17本。
通常の約7割の運行本数となります。
また、観光列車である特急 「花嫁のれん」 は全列車が運休します。
期間は8月31日(火)までとしていますが、感染状況によって前後する場合がある とのことです。
※2021年8月23日追記※
8月25日から、平日に限り 運休列車の一部が運転を再開することになりました。
詳しくは、以下の記事をご覧下さい。
※2021年8月26日追記※
社員の職場復帰が順次見込まれるとして、8月30日から通常ダイヤで運行することになりました。
(花嫁のれんは9月3日に運転再開)
※七尾駅に停車中の特急 「花嫁のれん」 和倉温泉行き。(2021年3月撮影)
8月19日から運休している列車は、以下の通り。
<七尾方面>
金沢6:07発 普通 高松行き。
金沢6:57発 普通 七尾行き。
金沢10:15発 花嫁のれん1号 和倉温泉行き。
金沢10:31発 普通 七尾行き。
金沢12:30発 普通 七尾行き。
金沢14:15発 花嫁のれん3号 和倉温泉行き。
金沢14:15発 花嫁のれん3号 和倉温泉行き。
金沢14:30発 普通 七尾行き。
金沢17:29発 普通 七尾行き。
金沢18:50発 普通 七尾行き。
金沢20:10発 能登かがり火9号 和倉温泉行き。
<金沢方面>
高松5:15発 普通 金沢行き。
<金沢方面>
高松5:15発 普通 金沢行き。
七尾5:24発 普通 金沢行き。
高松6:58発 普通 金沢行き。
和倉温泉7:00発 能登かがり火2号 金沢行き。
七尾8:42発 普通 金沢行き。
和倉温泉12:08発 花嫁のれん2号 金沢行き。
七尾8:42発 普通 金沢行き。
和倉温泉12:08発 花嫁のれん2号 金沢行き。
七尾12:23発 普通 金沢行き。
七尾13:58発 普通 金沢行き。
和倉温泉16:30発 花嫁のれん4号 金沢行き。
和倉温泉16:30発 花嫁のれん4号 金沢行き。
七尾16:46発 普通 金沢行き。
七尾19:33発 普通 金沢行き。
※期間中は、通常だと平日のみ運転の普通列車が 土休日も運転されます。
金沢8:12発 七尾行き
金沢19:25発 七尾行き
七尾6:18発 金沢行き
七尾7:11発 金沢行き
※黒字は普通列車、赤字は特急(下線なしは能登かがり火、下線ありはサンダーバード)。
※白文字は観光列車の特急 「花嫁のれん」。
※黄色の列車は土休日運休。
※(高) は高松行き。 それ以外は 普通列車が七尾行き、特急が和倉温泉行き。
金沢駅と七尾駅の時刻表をエクセルで作成し、通常ダイヤと比較してみました。
まずは、金沢駅から。
朝の時間帯は、6:07発の高松行きが運休。
6:57発の七尾行きが運休したため、6:30発から7:40発まで 運転間隔が1時間以上開きました。
また、日中の普通列車は 通常だと概ね60分間隔ですが、10・12・14時台の列車が運休し、概ね2時間間隔での運行となっています。
夕方~夜の時間帯は、18:50発の列車が運休。
平日のみ運転する19:25発の列車を土休日にも運転することで、土休日における運転間隔の開きすぎを防いでいます。
ただし、同じく平日のみ運転する8:12発の列車は、前後の列車が運休しないにも関わらず 土休日も運転するので、土休日の8時台は 逆に本数が増えるという結果に。
※行き先は 下線ありが大阪行き(サンダーバード)。それ以外は金沢行き。
七尾駅の時刻表は、こんな感じ。
6:18発と7:11発の列車は 通常だと平日のみの運転ですが、前後の普通列車が運休しないにも関わらず 期間中は土休日も運転します。
そのため、土休日の6時台と7時台は本数が増えるという結果に。
ただし、7:06発の特急 「能登かがり火」 が運休となっており、7:11発の普通列車は その代替としての役割もありそうです。
日中は、七尾方面の列車と違って 12~13時台の運転間隔が統一されていませんが、一部列車の運休により、2時間近く運転間隔の開く時間帯があります。
(13:09発の次が14:59発)
夜の時間帯は 19:33発の列車が運休し、18:54発から20:34発まで 運転間隔が1時間40分も開きました。
※七尾駅に停車中の特急 「能登かがり火」 金沢行き。(2021年3月撮影)
期間中、「運休した普通列車への乗車を希望していた人は、特急券なし(乗車券のみ)で特急列車の自由席に乗車できる」 という特例が設けられました。
ただし、対象の列車は限定されます。
(おそらく、特急列車の1本前 もしくは1本後に発車する普通列車が運休となる場合に限られるのではないかと思います)
詳細の取り扱いは別途、駅などで案内するとのこと。
以上、七尾線の一部列車の運休について書きました。
複数の運転士のコロナ感染によって一部列車の運休に追い込まれるのは、これまで都営地下鉄大江戸線(2020年12月27日~1月11日)などでありましたが、JR西日本では初めてです。
今月に入ってから、感染力の強い 「デルタ株」 が猛威を振るっており、感染者数が連日 過去最多を更新する状況になっています。
今はただ、1日も早く 感染爆発の状態から脱することを願うばかりです。