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※敦賀駅に停車中の普通 東舞鶴行き。(2020年10月撮影)


JR西日本は、2021年10月にダイヤ改正を実施する予定です。

京阪神地区で約60本、それ以外のエリアで約70本を削減する としています。

減便する線区の1つに小浜線が挙げられていますが、2021年5月19日、「JR西日本が秋のダイヤ改正で 小浜線の本数半減を検討している」 と福井新聞が報じました。


【福井新聞の記事】
JR西日本が小浜線の便数半減を検討 コロナで経営悪化、福井県と嶺南6市町に打診

★前回の記事★



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福井新聞によると、JR西日本が減便を検討している列車は 以下の通り。


敦賀~小浜・・・・・30本中14本(46%)

小浜~東舞鶴・・・・・26本中15本(57%)


4月下旬、JR西日本が 福井県と沿線の6市町(敦賀市、美浜町、若狭町、小浜市、おおい町、高浜町)に打診しました。

確定ではなく、今後運用の在り方を検討し 6月にも案をまとめるとみられます。



小浜線は、現在でも 日中に2時間以上運転間隔が開く時間帯があり、利便性が良いとは言えません。

減便の検討は数本程度かと思いきや、半減とは驚きました。

仮に 上記の本数が減便された場合、敦賀~小浜駅間は1日16本(8往復)、小浜~東舞鶴駅間は1日11本(5.5往復)になってしまいます。

5.5往復という本数にあまりピンと来ない人もいると思いますが、これは 1日4.5往復の越美北線 越前大野~九頭竜湖駅間や 1日5往復の芸備線 備後庄原~備後落合駅間とほぼ同じであり、超閑散路線の部類に入ります。

ここまで本数が少なくなれば 全く使い物にならず、利用者の鉄道離れが加速してしまうでしょう。



福井放送(FBC)の記事 によると、2021年5月21日に 小浜市の松崎晃治市長らがJR西日本金沢支社を訪問。

緊急の要望書を手渡し、小浜線の本数維持を求めたそうです。

しかし、JR西日本はコロナによる苦境を乗り越えようと必死になっているので、要望するだけでは 小浜線の減便を止められないと思います。

要望を受けて 減便する列車を多少見直すかもしれませんが、現状維持という選択肢はないでしょう。

本数を何としても維持してほしいと思うのであれば、県や沿線自治体が 減便対象となる列車の運行経費を負担するべきです。

「言うだけ」 で終わるのか、それとも 苦境にあえぐJR西日本を支援する姿勢を見せるのか。

小浜線の未来は、県と沿線自治体に懸かっているといっても過言ではないと思います。



琵琶湖若狭湾快速鉄道

余談ですが、鉄道で大阪・京都方面から小浜市やその周辺へ行く場合、敦賀駅まで行って小浜線に乗り換えるよりも、湖西線の近江今津駅で小浜駅行きのバスに乗り換えた方が早いんですよね。

かつては、湖西線の近江今津駅と 小浜線の上中駅を結ぶ鉄道路線 「琵琶湖若狭湾快速鉄道 (愛称:若狭リゾートライン」 の建設計画がありましたが、北陸新幹線 敦賀~新大阪駅間のルートが 「小浜・京都ルート」 に決定したため、中止になっています。


【福井新聞ONLINEの記事】
上中―近江今津の鉄道促進を中止 新幹線 「小浜・京都」 決定で


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