※糸魚川駅に停車中の普通 南小谷行き。キハ120形気動車です。(2014年12月撮影)
2021年10月20日、JR西日本が公式ホームページに 「データで見るJR西日本2021 」 を掲載しました。
その中の 「P.56-59 区間平均通過人員および旅客運輸収入(PDF形式)」 に、2020年度のJR西日本 全路線の区間別平均通過人員(いわゆる 「輸送密度」)が記載されています。
輸送密度が最も低かったのは、芸備線の東城~備後落合駅間で9人/日。
その次が、木次線の出雲横田~備後落合駅間で18人/日となっています。
3番目は、芸備線 備後落合~備後庄原駅間の63人/日・・・かと思いきや、なんと それよりも低い線区がありました。
大糸線 南小谷~糸魚川駅間です。
輸送密度は 1日1kmあたりの利用客数を表しており、以下の計算によって算出されます。
【輸送密度(平均通過人員)】 ※単位は 「人 / 日」
=【各路線の年度内の旅客輸送人キロ】÷【当該路線の年度内営業キロ】÷【年度内営業日数】
※「人キロ」は、利用客数と その利用客を輸送した距離(km単位)を掛け合わせたもの。
1人を1km輸送した輸送量が1人キロとなり、例えば30人を10km輸送した場合は30人×10km=300人キロとなります。
【2020年度の輸送密度】
P.56-59 区間平均通過人員および旅客運輸収入(PDF形式)
【2019年度の輸送密度】
P.56-59 区間平均通過人員および旅客運輸収入(PDF形式)
★前回の記事★
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この区間の輸送密度は、直近の3年間、100人/日台ギリギリをキープしていました。
2017年度・・・104人/日
2018年度・・・102人/日
2019年度・・・102人/日
2020年度はどうなったかというと・・・
50人/日
なんと、前年度から半減してしまったのです。
新型コロナウイルスが感染拡大した影響で 利用客が大幅に減ったためだと思いますが、輸送密度が50人/日にまで減るとは思いもしませんでした。
2018年に廃止された 三江線(三次~江津)の2015年度の輸送密度(58人/日)を下回っています。
輸送密度がワースト1位の芸備線 東城~備後落合駅間と、ワースト2位の木次線 出雲横田~備後落合駅間は、共に 1日の運行本数がわずか3往復しかない超閑散路線です。
※木次線 出雲横田~備後落合駅間は、観光列車 「奥出雲おろち号」 を含めると4往復。
※芸備線 東城~備後落合駅間は、2021年10月23日~12月5日の土休日に1往復増発。
ワースト4位の芸備線 備後落合~備後庄原駅間も、1日の運行本数は4.5往復と非常に少なくなっています。
※2021年10月2日のダイヤ改正で、三次発 備後落合行きの最終列車が 備後庄原~備後落合駅間で運転を取り止めました。
しかし、今回の大糸線は、南小谷~糸魚川駅間を走る列車が7往復、平岩~糸魚川駅間の区間列車が2往復運転されているのです。
芸備線 備後落合~備後庄原駅間よりも本数が多いのに、輸送密度で負けているのが驚きですね。
なお、越美北線(九頭竜線)は、今回も 全線(越前花堂~九頭竜湖)の輸送密度しか公表されませんでした。
2020年度の輸送密度は、260人/日(前年度は399人/日)とのことです。
越前大野駅で区切って、越前花堂~越前大野(7.5往復)と 越前大野~九頭竜湖(4.5往復)に分ければ、後者の輸送密度が2桁台になるのではないかと思います。
また、小野田線も、雀田~長門本山駅間の 「本山支線」 を含めた全線の輸送密度しか公表されていません。
2020年度の輸送密度は、344人/日(前年度は444人/日)とのことです。
本山支線は、1日に3往復しか運行されない超閑散線区なので、こちらの輸送密度も2桁台になるのではないかと思います。