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※新十津川駅に停車中の普通 石狩当別行きの列車。 (2019年8月撮影)
浦臼~新十津川駅間は 1日に1往復しか運転されない 超閑散区間となっています。



2020年5月7日付で廃止される予定の 札沼(さっしょう) 北海道医療大学~新十津川駅間

本来であれば5月6日(水)がラストランとなるはずでしたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、JR北海道が予定を変更。

一昨日(4月15日)、定期列車の最終運行を4月24日(金)に前倒しし、4月27日(月)に 沿線4町の住民のみでラストラン運行を行う と発表していました。


ところが、昨日(4月16日)、「緊急事態宣言」 の対象地域が全都道府県に拡大されたことを受けて、JR北海道は 最終運行日のさらなる繰り上げを発表。

なんと、今日(4月17日)午前をもって 運行を終了する というのです。


【JR北海道 ニュースリリース(PDF)】
札沼線(北海道医療大学・新十津川間) 最終運行について (4月16日)

札沼線(北海道医療大学・新十津川間)最終運行について (4月15日)

札沼線 石狩当別~新十津川間の運転計画について (4月3日)

※JR北海道が4月3日に発表した運行計画では、5月2日(土)以降 石狩当別~新十津川駅間の全列車を全車指定席とし、一部を除いて4両または5両編成で運転する予定でした。

また、4月11日以降 土休日に浦臼~新十津川駅間で1往復増発(日中の浦臼駅折り返し列車を新十津川駅まで延長運転)しており、最終日(5月6日)には 14時台に新十津川駅を発車する石狩当別行きが快速運転(途中の停車駅は浦臼と石狩月形の2駅のみ)する予定でした。




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JR北海道によると、4月17日(金) の最終列車は以下の通り。


【下り】
石狩当別 7時45分発 新十津川行き


【上り】 ※ラストラン
新十津川 10時0分発 石狩当別行き



これ以降の列車は、5月6日まで全て運休となります。
(北海道医療大学駅を始発・終着とする列車を除く)

また、4月27日に予定していた 沿線4町の住民による 「ラストラン運行」 は中止するとのこと。

なお、廃止に先立ち、4月1日から石狩当別~石狩月形駅間、石狩月形~浦臼駅間で それぞれ代行バスが運行されています。
(浦臼~新十津川駅間は 既存の路線バスで代替)



最後5日間の全列車指定席化から始まって 最終運行日の前倒しと、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で異例の展開が続いていましたが、突然の 「明日で運転終了します」 宣言には驚きました。

自分は 昨年(2019年)8月に新十津川駅まで乗りに行きましたが、まさかこんな形で運行を終えることになるとは思いもしなかったです。


鉄道路線の廃止直前は、多くの鉄道ファンが訪れて車内が混雑しますし、沿線にも人が集まります。

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、JR北海道は 沿線4町外からの乗車・来駅・沿線での写真撮影などを控えるよう呼びかけていましたが、それでも札沼線へ行く鉄道ファンが少なからず出てきたでしょう。

最終日やその間近に 北海道内外から鉄道ファンが詰めかければ、クラスター(感染者集団)発生の危険性が高まり、さらなる感染拡大につながる恐れがあります。

緊急事態宣言の発令を受けた やむを得ない判断ではありますが、廃止直前に乗ろうとする鉄道ファンの不意を突く形での運行終了は 英断と言えるでしょう。

とはいえ、廃止が予定されている路線の 「終わり方」 としては 非常に残念なものになりました。

今回のコロナ騒動がなければなぁ・・・。



以下、余談。


学園都市線」 という愛称は、利用客の多い札幌~北海道医療大学駅間だけでなく、札沼線の全区間に付けられています。

しかし、今回廃止される区間は その名前のイメージからは程遠く、正式名称である 「札沼線」 の方がしっくりきますね。


ちなみに、札沼線の 「沼」 は、かつての終着駅である石狩沼田駅のこと。

新十津川~石狩沼田駅間は1972年に廃止されましたが、石狩沼田駅は 留萌線の駅として 今も存続しています。


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