
※自分が2024年8月に買った青春18きっぷ。まさかこれが現行の18きっぷ最後になるとは・・・。
毎年JR各社が発売している 青春18きっぷ。
JRの全線(新幹線・特急を除く)が乗り放題となるきっぷです。
春(3/1~4/10)、夏(7/20~9/10)、冬(12/10~1/10)の3シーズンで利用できます。
●1枚の18きっぷを1人で5回分(5日分)利用でき、1枚を5人で1回ずつなど 複数人が同一行程で利用することも可能。
●自動改札機に通すことはできず、利用日に 駅員さんにスタンプを押してもらう。
●利用日が翌日に跨がる場合、乗車した列車が0時を過ぎて最初に停車する駅まで有効。
(ただし、東京・大阪の電車特定区間内は最終列車まで利用可能)
・・・というのが、これまでの18きっぷでした。
2024年10月25日、JR各社から 18きっぷについて衝撃の発表が!
なんと、2024年12月~2025年1月シーズンから 大幅にリニューアルするというのです!
このブログでさっそく取り上げたいと思います。
【JR西日本 ニュースリリース(PDF)】
「青春18きっぷ」 「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」 の発売について
※前回(2024年夏)のニュースリリースは、こちら(PDF) 。
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これまでの18きっぷとの違いを見ていきましょう。

※18きっぷ5日間用のイメージ。(JR西日本 ニュースリリースより)
① 「連続3日間用」 と 「連続5日間用」 の2種類を発売
今回から、5日間用に加えて 新たに3日間用の18きっぷが登場。
きっぷの購入時に利用開始日を指定し、そこから連続する3日間 または 5日間が有効期間となるシステムに変わります。
例えば、5日間用の利用開始日を12/28に指定した場合、12/28,29,30,31,1/1の5日間が有効期間となる といった感じです。
利用開始日の変更は、有効期間の開始日前 または 有効期間内で未使用の場合に限り、1度だけできます。
ただし、3日間用を5日間用に変更したり、5日間用を3日間用に変更することはできません。
【発売期間】
連続3日間用・・・2024年11月26日(火)~2025年1月8日(水)
連続5日間用・・・2024年11月26日(火)~2025年1月6日(月)
※利用期間は、どちらもこれまで通り 2024年12月10日(火)~2025年1月10日(金)。
ただし、3日間用を5日間用に変更したり、5日間用を3日間用に変更することはできません。
【発売期間】
連続3日間用・・・2024年11月26日(火)~2025年1月8日(水)
連続5日間用・・・2024年11月26日(火)~2025年1月6日(月)
※利用期間は、どちらもこれまで通り 2024年12月10日(火)~2025年1月10日(金)。
【価格】
連続3日間用・・・10,000円
連続5日間用・・・12,050円(これまでと同じ)
② 自動改札機が利用可能に
今回から、自動改札機に18きっぷを通すことができるようになります。
駅員さんにスタンプを押してもらう必要はありません。
③ 有効期間の最終日は 最終列車まで利用可能に
有効期間の最終日(3日間用は3日目、5日間用は5日目)に 乗車が翌日に跨がる場合、東京・大阪の電車特定区間内ではなくても、最終列車まで利用可能となります。
「乗車した列車が0時を過ぎて最初に停車する駅まで」 という制限はありません。
なお、終夜運転などを行う場合であっても、通常ダイヤにおける最終列車まで有効となります。
④ 複数人での利用は不可
1人1枚での発売となります。
これまでのように、1枚を同一行程・複数人で利用することはできません。
⑤ 北海道新幹線オプション券の範囲が新青森~木古内に拡大
北海道新幹線の開業と同時に登場した 「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」 。
18きっぷと併用することで、北海道新幹線と道南いさりび鉄道(木古内・五稜郭以外は途中下車不可)を片道1回使用できます。
これまで、オプション券は 北海道新幹線の範囲が奥津軽いまべつ~木古内であり、奥津軽いまべつ駅に隣接する津軽二股駅で津軽線に乗り換えとなっていました。
しかし、2022年8月の豪雨で 津軽線の蟹田~三厩(みんまや)駅間が不通となり、沿線自治体が復旧断念を表明。
奥津軽いまべつ駅で津軽線への乗り換えができなくなることから、オプション券の範囲が新青森~木古内に拡大することになりました。
オプション券は、北海道新幹線利用券と道南いさりび鉄道利用券の2枚が発券されます。
こちらも、今回から 北海道新幹線の自動改札機が利用できるようになります。
(青春18きっぷと北海道新幹線利用券を同時に投入)
価格・・・4,500円(前回までは2,490円)

※津軽二股駅に到着した普通 蟹田行き。キハ40形気動車でした。(2019年8月撮影)
自分は これまで、2020年の春と夏を除いて、毎シーズン 必ず18きっぷを使って出かけていました。
連続3日間や連続5日間使ったこともありますが、多くは日帰りや連続2日間(1泊2日)だったんですよね。
今年の12月も、14日(土)と15日(日)、21日(土)と22日(日)に出かけようかと考えていた矢先に この知らせ・・・。
痛い・・・痛すぎる!!!
まさか18きっぷに 「連続3日間」 「連続5日間」 の縛りが付くとは思いもしませんでした。
連続3日間ならまだしも、連続5日間なんて、北海道のJR乗り潰しのような めちゃくちゃ本気出した乗り鉄旅でないと使わないです。
2024年12月~2025年1月シーズンで 連続5日間用の18きっぷを使うなら、平日に有給休暇を取らない限り、12月28日(土)~1月5日(日)の年末年始しか選択肢が無く、しかも必ず元日が含まれてしまいます。
2025年3~4月シーズンも今回と同じだった場合、連続5日間用の18きっぷを使って5日間フルに動くなら、有給休暇を最低でも2日は取らないといけません。
※3月20日(木)が祝日なので、21日(金)と24日(月)に有休を取って 20~24日の5日間で利用する。
また、これまでは土日だけ18きっぷを使うこともできたのですが、連続3日間用だと 金曜か月曜が必ず含まれることになります。
有給休暇を取るか、金曜の夜に出発するか、金曜月曜は有効期間内だけど使わない という3択になりそうです。
せめて、連続2日間用の18きっぷがあれば、まだマシだったのですが。

連続縛りのきっぷと言えば、毎年10月にJRが出している 「秋の乗り放題パス」 があります。
新幹線・特急以外のJR全線が乗り放題で、連続する3日間利用可能ということで、今回の18きっぷ3日間用と効力が全く同じなんですよね。
しかし、秋の乗り放題パスが7,850円なのに対し、18きっぷ3日間用は10,000円!
なんと2,000円以上高いのです。
秋の乗り放題パスでも これまでの18きっぷより割高だなと思っていたのに、ずいぶんと強気な値段設定だなと感じます。
せめて、秋の乗り放題パスと同じ値段で発売するべきでしょう。
来年以降、秋の乗り放題パスが 18きっぷ3日間用と同じ10,000円に値上げされたら嫌だなぁ・・・。

※和歌山市駅 JRの改札口。無人駅となっています。(2019年9月撮影)
今回 なぜこのようなリニューアルが行われたのか、理由は想像できます。
1つは、18きっぷを自動改札機に通せるようにして、駅員やオペレーターの負担を減らすため。
開閉バー付きの自動改札機が設置されている駅の中には、日中や早朝・深夜など一部の時間帯に駅員が不在となる駅があったり、和歌山市駅のような無人駅があります。
このような駅で18きっぷを使う場合、これまではインターホンでオペレーターを呼び出して、改札を遠隔操作で開けてもらう必要がありました。
これが地味に面倒で、オペレーターの人に対して 何だか申し訳ない気持ちになるんですよね。
そしてもう1つは、転売対策。
これまでは、18きっぷを5回分使い切らない人が、残った分を金券屋に売ったり ヤフオクやメルカリに出したりしていました。
連続縛りにすることで、こうした転売を防ぐのでしょう。
以上、18きっぷのリニューアルについて書きました。
正直言って、今までと違いすぎて これはもう18きっぷではないというか、「冬の乗り放題パス」 と名乗った方が良いようにも思います。
自動改札機が使えるようになったり、有効期間最終日の最終列車まで使えるようになったり、オプション券の範囲が拡大したりと 良くなった点もありますが、やはり 連続縛りによる使いにくさが痛いですね。
リニューアル後も18きっぷを使うつもりではいますが、これまでよりも利用頻度が減るのは確実です。
そのうち、「ご利用が減少したため」 と言って JRが18きっぷを廃止に持って行くような気がしてなりません。